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2014 年度 実績報告書

ミトコンドリアによる心自動能制御メカニズムの多階層解析

公募研究

研究領域統合的多階層生体機能学領域の確立とその応用
研究課題/領域番号 25136707
研究機関福井大学

研究代表者

竹内 綾子  福井大学, 医学部, 特命助教 (00378704)

研究期間 (年度) 2013-04-01 – 2015-03-31
キーワード洞房結節 / 自動能 / ミトコンドリア / 筋小胞体
研究実績の概要

ミトコンドリアを介した洞房結節自動能制御のメカニズムを明らかにすることを目的として、平成26年度は以下の検討を行った。
単離した洞房結節を用いて、洞房結節細胞の電子顕微鏡像を取得した。その結果、ミトコンドリアと筋小胞体の面積比はそれぞれ約15%、4%であった。また、ほぼ全てのミトコンドリアが筋小胞体と近接していた。一方、筋小胞体の約35%がミトコンドリアと近接していた。さらに、3D-SEMを用いて洞房結節細胞の三次元立体構築を行い、洞房結節細胞においてはT管がほとんど発達していないことを確認した。
上記実験データをもとに、ミトコンドリアと筋小胞体の面積比、両オルガネラの近接する割合などを、前年度構築した2種類の簡易洞房結節細胞モデルに導入し、精緻化した。シミュレーション解析から、ミトコンドリアNa-Ca交換輸送体NCLXの自動能発生における寄与を調べた。その結果、Caクロックで駆動されるモデルではNCLXはリズムを促進したのに対し、膜クロックで駆動されるモデルではNCLXの効果がなかった。Caクロックで駆動されるモデルでは、細胞膜直下のsubsarcolemmal spaceに全ての筋小胞体が局在すると仮定している。洞房結節ではT管がほとんど発達していないことを考え合わせると、実際の洞房結節細胞ではミトコンドリアNCLXのリズム発生における寄与はほとんどないと考えられた。
以上の成果を学会発表するとともに、総説として論文発表した。

現在までの達成度 (段落)

26年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

26年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (8件)

すべて 2015 2014 その他

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件、 オープンアクセス 1件、 謝辞記載あり 1件) 学会発表 (5件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] The destiny of Ca2+ released by mitochondria2015

    • 著者名/発表者名
      Takeuchi A, Kim B, Matsuoka S
    • 雑誌名

      The Journal of Physiological Sciences

      巻: 65 ページ: 11-24

    • DOI

      10.1007/s12576-014-0326-7

    • 査読あり / オープンアクセス / 謝辞記載あり
  • [雑誌論文] 心筋自動能発生におけるミトコンドリアNa+-Ca2+交換輸送体NCLXの役割2014

    • 著者名/発表者名
      竹内綾子、松岡達
    • 雑誌名

      心電図

      巻: 34 ページ: 69-81

    • 査読あり
  • [学会発表] 洞房結節細胞におけるミトコンドリア―筋小胞体クロストークの役割2015

    • 著者名/発表者名
      竹内綾子, 堀口和秀, 飯野哲, 深澤有吾, 松岡達
    • 学会等名
      第92回日本生理学会大会
    • 発表場所
      神戸国際会議場・展示場(神戸)
    • 年月日
      2015-03-22 – 2015-03-22
  • [学会発表] HD physiological analysis of mechanisms underlying generation of cardiac automaticity via mitochondria2015

    • 著者名/発表者名
      Takeuchi A, Matsuoka S
    • 学会等名
      Grant-in-Aid for Scientific Research on Innovative Area “HD Physiology” The Final HD Physiology Symposium
    • 発表場所
      大阪大学中之島センター(大阪)
    • 年月日
      2015-03-06 – 2015-03-06
  • [学会発表] ミトコンドリアによる心自動能制御メカニズムの多階層解析」2015

    • 著者名/発表者名
      竹内綾子, 松岡達
    • 学会等名
      新学術領域「多階層生体機能学 HD Physiology最終成果報告会
    • 発表場所
      大阪大学中之島センター(大阪)
    • 年月日
      2015-03-05 – 2015-03-05
  • [学会発表] マウス洞房結節細胞におけるミトコンドリア―筋小胞体の構造的・機能的クロストーク解析2014

    • 著者名/発表者名
      竹内綾子,松岡達
    • 学会等名
      第61回中部日本生理学会
    • 発表場所
      名古屋市立大学(名古屋)
    • 年月日
      2014-11-08 – 2014-11-08
  • [学会発表] 洞房結節細胞におけるミトコンドリア-筋小胞体のクロストーク:シミュレーション解析2014

    • 著者名/発表者名
      松岡達、竹内綾子
    • 学会等名
      生理学研究所研究会
    • 発表場所
      生理学研究所(岡崎)
    • 年月日
      2014-09-04 – 2014-09-05
  • [備考] 福井大学医学部統合生理学ホームページ

    • URL

      http://isphysio.med.u-fukui.ac.jp/index.html

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公開日: 2016-06-01  

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