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2013 年度 実績報告書

心臓エネルギー代謝の頑健性とその破綻のメカニズムの統合的解明

公募研究

研究領域統合的多階層生体機能学領域の確立とその応用
研究課題/領域番号 25136709
研究種目

新学術領域研究(研究領域提案型)

研究機関京都大学

研究代表者

塩井 哲雄  京都大学, 医学(系)研究科(研究院), 講師 (50360095)

研究期間 (年度) 2013-04-01 – 2015-03-31
キーワード循環器・高血圧 / 内科 / 栄養学 / 遺伝子 / シミュレーション工学
研究概要

心臓は個体の生存を維持するために電気的に興奮し拍動し続ける必要がある。この心臓電気的活動の頑健性(ロバストネス)は、心臓エネルギー代謝の頑健性と有機的に関連し維持されている。心臓の頑健性が破綻した状態である心不全においては、エネルギー代謝関連遺伝子の全般的発現低下が見られる。このような遺伝子発現変化は、飢餓状態やインスリン・シグナルの低下によっても引き起こされる。
代表研究者は、心不全の進行過程において、全身の低栄養から心臓へのエネルギー基質供給が低下することにより、心臓の飢餓応答としてエネルギー代謝関連遺伝子の全般的発現低下を来たし、これがイオンチャネルなどへのエネルギー供給を低下させ心不全悪化につながると考えている。
平成25年度は仮説検証の為のデータ収集を行った。マウスを絶食にし、24時間後、48時間後に、マウスを屠殺し解析した。摂食を維持したマウスをコントロールとした。体重、臓器重量を測定し、心臓における遺伝子発現をマイクロアレーで網羅的に測定した。また、心臓の代謝産物量をメタボローム解析を用いて網羅的に測定した。心臓のおかれている代謝環境を明らかにするために、主要代謝臓器である肝臓、骨格筋についてもメタボローム解析を行った。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

絶食下のマウスについて、心臓のトランスクリプトーム、心臓、肝臓、骨格筋のメタボロームについて良好なデータを取得できた。

今後の研究の推進方策

平成26年度は、平成25年度の実験データに基づき、飢餓時の心筋代謝を再現できるシミュレーションモデルを構築する。これにより、飢餓時心筋代謝応答の鍵となる分子やシグナル伝達経路を同定する。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2013

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] Persistent overexpression of phosphoglycerate mutase, a glycolytic enzyme, modifies energy metabolism and reduces stress resistance of heart in mice2013

    • 著者名/発表者名
      Okuda J, Niizuma S, Shioi T, Kato T, Inuzuka Y, Kawashima T, Tamaki Y, Kawamoto A, Tanada Y, Iwanaga Y, Narazaki M, Matsuda T, Adachi S, Soga T, Takemura G, Kondoh H, Kita T, Kimura T
    • 雑誌名

      PLoS One

      巻: 12 ページ: e72173

    • DOI

      10.1371/journal.pone.0072173

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Metastasis-associated protein, S100A4 mediates cardiac fibrosis potentially through the modulation of p53 in cardiac fibroblasts2013

    • 著者名/発表者名
      Tamaki Y, Iwanaga Y, Niizuma S, Kawashima T, Kato T, Inuzuka Y, Horie T, Morooka H, Takase T, Akahashi Y, Kobuke K, Ono K, Shioi T, Sheikh SP, Ambartsumian N, Lukanidin E, Koshimizu TA, Miyazaki S, Kimura T
    • 雑誌名

      J Mol Cell Cardiol.

      巻: 57 ページ: 72-81

    • DOI

      10.1016/j.yjmcc.2013.01.007

    • 査読あり
  • [学会発表] Branched-chain amino acids ameliorate heart failure in rats2013

    • 著者名/発表者名
      Tanada Y, Shioi T, Kawamoto A, Okuda J, Kimura T
    • 学会等名
      The 85th Scientific Sessions of American Heart Association
    • 発表場所
      Dallas, USA
    • 年月日
      20131116-20131120
  • [学会発表] Branched–chain amino acids prevent heart failure in rats2013

    • 著者名/発表者名
      Tanada Y, Shioi T, Kawamoto A, Okuda J, Kimura T
    • 学会等名
      Gordon Reseach Conferences, Biology of Aging
    • 発表場所
      Lucca, Italy
    • 年月日
      20130811-20130816

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公開日: 2015-05-28  

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