研究領域 | 生命分子システムにおける動的秩序形成と高次機能発現 |
研究課題/領域番号 |
26102534
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
安中 雅彦 九州大学, 理学(系)研究科(研究院), 教授 (40282446)
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研究期間 (年度) |
2014-06-27 – 2016-03-31
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キーワード | 両親媒性高分子 / 秩序構造転移 |
研究実績の概要 |
本研究は,両親媒性高分子における温度などの外部環境,せん断流,更には少量のゲスト成分の添加等の物質場など広義の外場による秩序構造転移を対象とし,両親媒性高分子を用いて①外場による秩序構造相転移,②非平衡状態から熱平衡状態へのキネティックパスの解明,さらに,③分子の情報の分子内,分子間伝達する仕組みの解明を目指す。両親媒性高分子と生体分子,生体高分子,特にDNAとの複合体における,外場により誘起される秩序構造相転移について検討を行い,④生命機能の分子論的解明を目指すことを目的としている。 平成26年度は両末端を疎水旗で修飾した感温性高分子であるポリイソプロピルアクリルアミド(HM-PNPAM)の水中での自己集合挙動とその力学特性,さらにレオロジー&中性子散乱同時測定により,①濃厚水溶液が形成するミセルネットワークの秩序構造の解析,②微視的構造のせん断強度γ,せん断周波数ω,温度T依存性と,誘起された秩序構造の結晶学的解析を行う。,③秩序構造のせん断強度γ,せん断周波数ωおよび温度T依存性からγ-ω-T mapの作成とナノ構造相転移 ダイナミクスの検討を行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
平成26年度は,様々な分子量を有するHM-PNPAMの調製法の確立,マクロ物性の濃度,温度依存性の検討,さらにレオロジー&中性子散乱同時測定まで実施することができ,概ね順調に検討を実施することができた。
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今後の研究の推進方策 |
次年度は26年度に引き続き,NM-PNIPAMと生体分子あるいは生体高分子が形成する複合体の示す①濃厚水溶液が形成するミセルネットワークの秩序構造の解析,②微視的構造のせん断強度γ,せん断周波数ω,温度T依存性と,誘起された秩序構造の結晶学的解析を行う。,③秩序構造のせん断強度γ,せん断周波数ωおよび温度T依存性からγ-ω-T mapの作成とナノ構造相転移 ダイナミクスの検討を実施する予定である。
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