S-グアニル化修飾の間接的導入による選択的オートファジー誘導の検討をおこなった。修飾を導入するタンパク質の種類を変えて、その一般性について確認した。続いて、オートファジー誘導能を有する合成誘導体の評価をおこなった。細胞内侵入細菌の排除においては、8-ニトロcGMPを上回る活性を示す誘導体は見出されなかった。オートファジー誘導能と細菌排除などの個々の機能との間の相関について、今後はさらに検討する必要があると考えられる。また、前年度までに見出したタンパク質凝集体を減少させる化合物について引き続き検討をおこなった。その結果、目的とする凝集体には、化合物が直接結合していないことがわかった。凝集体排除能力をさらに向上させるためには、化合物を凝集体に結合させる手法の開発が重要と考えられた。
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