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2015 年度 実績報告書

海産梯子状ポリエーテル化合物イェッソトキシンの標的分子

公募研究

研究領域天然物ケミカルバイオロジー:分子標的と活性制御
研究課題/領域番号 26102731
研究機関九州大学

研究代表者

松森 信明  九州大学, 理学(系)研究科(研究院), 教授 (50314357)

研究期間 (年度) 2014-04-01 – 2016-03-31
キーワードイェッソトキシン / 渦鞭毛藻 / 標的タンパク質
研究実績の概要

我々は、毒化ホタテガイから単離された梯子状ポリエーテル化合物イェッソトキシン(YTX)をビーズに結合させることで、その標的タンパク質として液胞型ATPase(V-ATPase)のサブユニットaを同定した。そこでV-ATPase活性を調べたところ、YTXそのものではなく、脱硫酸化YTX (dsYTX)に高い阻害活性が認められた。またV-ATPaseは液胞内部を酸性にする働きがあることから、細胞中の液胞を観察したところ、dsYTXの作用により液胞内部が短時間で中性化した。一方YTXでは長時間作用させることで同様の中性化が観察された。これは、長時間作用させることで、液胞内部の酸性度によってYTXがdsYTXに加水分解され活性が出たものと考えられる。一方、YTXの生産者である渦鞭毛藻に対してもdsYTXは毒性を示すことが明らかとなった。このことから、YTXは毒性の低い毒素前駆体であるが、他の生物に作用する際には液胞内部の酸性によって活性型のdsYTXが生成し、V-ATPaseを阻害することで毒性を発揮することが示唆された。梯子状ポリエーテル化合物の標的タンパク質が明らかになったのは、電位依存性イオンチャネル以外ではほとんど報告例がなく、また、サブユニットaに作用する阻害剤もほとんど例がないことから、本研究は両方の意味で重要な成果と言える。

現在までの達成度 (段落)

27年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

27年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2015 その他

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] Bioactive Structure of Membrane Lipids and Natural Products Elucidated by a Chemistry-Based Approach2015

    • 著者名/発表者名
      Murata, M; Sugiyama, S; Matsuoka, S; Matsumori, N
    • 雑誌名

      Chemical Record

      巻: 15 ページ: 675-690

    • DOI

      10.1002/tcr.201402097

    • 査読あり
  • [備考] http://www.scc.kyushu-u.ac.jp/BioanalChem/

URL: 

公開日: 2017-01-06  

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