研究領域 | 先端加速器LHCが切り拓くテラスケールの素粒子物理学~真空と時空への新たな挑戦 |
研究課題/領域番号 |
26104709
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
本間 謙輔 広島大学, 理学(系)研究科(研究院), 助教 (40304399)
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2016-03-31
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キーワード | 真空内四光波混合 / アクシオン / 暗黒物質 / 暗黒エネルギー |
研究実績の概要 |
京都大学化学研究所内の連携研究者が運用するレーザー施設にて、原子起因の四光波混合過程を定量化する準備を進めた。並行して、統計的に有意にスカラー場が観測されなかった広島で行われたパイロット探索の結果に基づき、未知スカラー場と光子の質量ー結合関係において本探索手法により棄却できる領域を算出した。弱いレーザー場によるパイロット探索ながら、世界初の探索結果を査読付き論文として出版することに成功した。加えて、特に欧州で勃興している近未来のレーザーの高強度化計画を踏まえて、この手法に基づく未知のsub-eV弱結合共鳴場探索の展望を論文化した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
原子起因の四光波混合の定量化は小型の真空容器を用いて比較的残余ガス圧力の高い状態下で成功した。その結果、より高いレーザー強度環境下における原子起因の背景光に対する見積りが可能となった。しかし、レーザーのさらなる高強度化に備えて必要とされる到達真空度を達成するための大型の真空容器デザインを決定するのに相当な時間を要し、結果的に真空容器部品全体の年度内納品が間に合わなくなった。
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今後の研究の推進方策 |
27年度6月までに真空容器全体の納品が完了するため、納品終了後直ちにレーザーを高強度化した状態でより低圧力化での原子起因四光波混合過程の定量化を行う。
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