• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2015 年度 実績報告書

有機分子触媒を用いる高効率的炭素ラジカル生成法の開発

公募研究

研究領域有機分子触媒による未来型分子変換
研究課題/領域番号 26105738
研究機関神戸大学

研究代表者

松原 亮介  神戸大学, 理学(系)研究科(研究院), 准教授 (90401223)

研究期間 (年度) 2014-04-01 – 2016-03-31
キーワード光触媒 / カルバゾール / 還元反応
研究実績の概要

酸化還元反応は有機合成において最も基本的な反応のひとつである。酸化還元反応には、もともと酸化還元能が高い、すなわちエネルギーの高い反応剤を使用することがほとんどである。しかしながら、それらの多くは酸化数を変化させることが容易な金属元素を含有している。コストや後処理の問題を考慮すると、他の酸化還元剤または触媒の開発は依然重要な課題である。光は再生可能エネルギーとして考えることができ、有機合成において魅力的なエネルギー源である。これまでに数多くの光化学反応が開発されているが、いずれも高価な遷移金属を含有する錯体であり、実用的とは言えない。今回我々は、高価な金属を含有しない長寿命かつ高エネルギーの励起状態を形成する光触媒の開発を目指し、カルバゾールを基盤とする有機分子を合成した。その結果、長寿命の電荷分離状態を形成するカルバゾールー安息香酸一体型分子をみいだした。すなわち、通常数ナノ秒程度の時定数(寿命)を有するカルバゾール単体に対して、この一体型分子は、数百ナノ秒という時定数を示した。さらにこの分子をアルキルハライドの光還元反応の触媒として用いたところ、通常のカルバゾールの場合と比較して、顕著に高い活性を示すことを明らかにした。金属を含有しない有機分子を触媒として用い、不活性なアルキルブロミドの還元を光化学的に行った初めての例である。種々の実験結果により、この一体型分子の高い触媒活性は、空間的に離れた電荷分離状態を形成することに起因することを証明することができた。

現在までの達成度 (段落)

27年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

27年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2016 2015

すべて 学会発表 (4件) (うち国際学会 1件)

  • [学会発表] 効率的な炭素ラジカルの生成を目指した有機分子触媒の開発2016

    • 著者名/発表者名
      薮田達志、松原亮介、島田聡之、林昌彦、小堀康博
    • 学会等名
      日本化学会第96春季年会
    • 発表場所
      同志社大学(京都府・京田辺市)
    • 年月日
      2016-03-26 – 2016-03-26
  • [学会発表] 高い還元能を有する光誘起電荷移動状態を形成する有機触媒の開発2016

    • 著者名/発表者名
      松原亮介
    • 学会等名
      「有機分子触媒による未来型分子変換」 第6回公開シンポジウム
    • 発表場所
      大阪科学技術センター(大阪府・大阪市)
    • 年月日
      2016-01-23 – 2016-01-23
  • [学会発表] Development of the organocatalyst for efficient generation of carbon-centered radical2015

    • 著者名/発表者名
      Toshiyuki Shimada, Ryosuke Matsubara*, Masahiko Hayashi
    • 学会等名
      Pacifichem 2015
    • 発表場所
      Honolulu (米国)
    • 年月日
      2015-12-15 – 2015-12-20
    • 国際学会
  • [学会発表] 長寿命電荷分離状態の作成と還元反応への適用2015

    • 著者名/発表者名
      島田聡之、松原亮介
    • 学会等名
      第70回記念有機合成化学協会関東支部シンポジウム
    • 発表場所
      長岡工業高等専門学校(新潟県・長岡市)
    • 年月日
      2015-11-21 – 2015-11-22

URL: 

公開日: 2017-01-06  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi