平成26年度は、プロトン伝導体の3次元格子点のポテンシャルエネルギーのうち、特にエネルギー値が低い点を効率的に探索するための機械学習アルゴリズムを構築し、プロトン伝導体のデータで検証を行った。この機械学習アルゴリズムの基本はベイズ最適化と呼ばれるアプローチに基づいている。ベイズ最適化ではガウス過程によってエネルギー局面をモデル化し、そのモデルにおいてエネルギー値が低いと予想された点の評価を行うものである。本研究においてはガウス過程モデルによってエネルギーが下位5%であるような点を予測し、その点において第一原理計算を用いて正確なポテンシャルエネルギーを求めるタスクを行った。あるプロトン伝導体のデータを用いた実験では、ランダムに探索をする場合に比べ、大幅な効率化が可能であった。
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