• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2014 年度 実績報告書

大脳組織修復をめざすニューロン・グリア・血管内皮細胞の生体外三次元構築

公募研究

研究領域超高速バイオアセンブラ
研究課題/領域番号 26106711
研究機関東京医科歯科大学

研究代表者

味岡 逸樹  東京医科歯科大学, 脳統合機能研究センター, 准教授 (10348790)

研究期間 (年度) 2014-04-01 – 2016-03-31
キーワード脳 / 再生
研究実績の概要

損傷を受けた脳は再生しないと長く考えられてきたが、成体脳における神経幹細胞の発見をきっかけに、脳の再生医療実現化も現実味を帯びてきた。その実現化にむけた戦略として、成体の神経幹細胞から生み出された新生ニューロンを損傷領域に再配置させ、機能回復をめざす戦略が注目を浴びている。最近の研究により、脳が損傷を受けると、内在性の神経幹細胞から産み出された本来嗅球へと向かって遊走するニューロンが、脳の損傷領域に向かって遊走することが明らかとなってきた。さらに、ニューロンは血管を足場として遊走することも明らかとなってきた。しかしながら、損傷中心部と損傷周辺部の間にはアストロサイトによって形成されたグリア瘢痕が2つの領域のバリアのように存在し、遊走ニューロンは損傷中心部まで遊走しないという問題点があった。本年度の研究では、ニューロンを損傷中心部まで遊走させる技術開発に挑んだ。具体的には、我々が独自に開発した、基底膜成分を由来とした多孔性人工血管マテリアル(マトリゲルスポンジ)をニューロンの人工足場として損傷中心部に移植することで、ニューロンを損傷中心部まで遊走させ、配置させることに成功した。また、ゼラチンを材料にして作製したゼラチンスポンジには遊走活性が認められず、ラミニンを材料にして作製したラミニンスポンジにはマトリゲルスポンジと同様な活性があったことから、ニューロンの遊走活性にはラミニンが重要であることが示唆された。さらに本年度は、生体外におけるニューロン、アストロサイト、血管内皮細胞の共培養システムの開発に取り組み、生体内で起こる現象を生体外で解析するために必要な実験系の立ち上げを行った。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

ほぼ予定通りに進んでいるため。

今後の研究の推進方策

当初の計画通り進める。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2015 2014

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 謝辞記載あり 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Enhancement of neuroblast migration into the injured cerebral cortex using laminin-containing porous sponge.2015

    • 著者名/発表者名
      Ajioka I, Jinnou H, Okada K, Sawada M, Saitoh S, Sawamoto K.
    • 雑誌名

      Tissue Eng Part A

      巻: 21 ページ: 193-201

    • DOI

      10.1089/ten.TEA.2014.0080

    • 査読あり / 謝辞記載あり
  • [学会発表] ラミニンスポンジ移植による損傷脳へのニューロン集積2014

    • 著者名/発表者名
      味岡逸樹、神農英雄、岡田桂、澤田雅人、澤本和延
    • 学会等名
      第36回日本バイオマテリアル学会大会
    • 発表場所
      東京
    • 年月日
      2014-11-17 – 2014-11-18

URL: 

公開日: 2016-06-01  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi