本研究では、星間雲から原始惑星系までの進化過程における分子の安定性を目的とし、特に紫外線によって光解離反応および同位体濃縮の定量化を高精度理論計算のもとで行う。半古典凍結ガウス波束発展法(SC-FGP)に基づく非断熱遷移(NT)を考慮したSC-FGP-NT法を用いることで星間雲に関連する分子紫外線吸収スペクトルを調べる。 26年度にはコード開発を行い、2原子分子用のカードでドップラー幅を考慮できるようにしたことで紫外線吸収スペクトルの温度依存性を調べられるようになった。現在、このコードを用い、SO、CO及びO2分子に関して計算を行っている段階であり、結果は27年度に発表をする予定である。また、ZN-TSH方法によるH2SO4と紫外線における光解離反応の計算によってこれまで未確認の生成物を発見し、結果を論文として発表した。
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