公募研究
本研究課題では、領域研究者の希望するゲノム領域に本技術による配列特異的な転写阻害剤PIP やエピゲノム変更薬PIP-SAHA、PIP-CBI等をデザイン・合成し供給していくことおよび他のヒストン修飾阻害剤とのコンジュゲートを合成し、新たな標的領域特異的なエピゲノム変更技術を確立することを目的とした。このことで、領域研究者による生殖細胞のエピゲノムの乱れの機能解析に役立て、エピゲノムを正常化する薬剤候補を開発・提供できるよう研究を進めた。具体的にはDNA結合化合物(PIP)によるヒストン脱アセチル化酵素阻害剤(SAHA)を生殖細胞、幹細胞に送達させることの確認および作成したPIP-SAHAライブラリーによりヒト繊維芽細胞への化合物の効果を確認し、それぞれの化合物が誘導する遺伝子発現の変化を確認した。特に多能性幹細胞様の発現パターンをヒト皮膚繊維芽細胞で導く化合物E、F、H、Iについてその発現誘導とPIPのゲノム結合領域の予測による作用機序の解明を試み、幹細胞誘導因子と関連する遺伝子ネットワークの活性化を確認した。またPIP化合物が、マウス精巣細胞及び卵巣細胞内に送達されることも確認した。今後、生殖エピゲノムを化合物により変更する技術を開発し、学術領域の発展に貢献できれば幸いである。
27年度が最終年度であるため、記入しない。
すべて 2016 2015
すべて 雑誌論文 (8件) (うち査読あり 8件、 オープンアクセス 2件) 学会発表 (4件) (うち国際学会 4件、 招待講演 4件) 図書 (1件) 産業財産権 (1件)
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