研究領域 | 上皮管腔組織の形成・維持と破綻における極性シグナル制御の分子基盤の確立 |
研究課題/領域番号 |
26112712
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研究機関 | 奈良先端科学技術大学院大学 |
研究代表者 |
小林 哲夫 奈良先端科学技術大学院大学, バイオサイエンス研究科, 助教 (80433994)
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2016-03-31
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キーワード | 膵管癌 / 一次繊毛 |
研究実績の概要 |
これまでの本領域での研究から、(1)膵管癌細胞においてヒストン脱アセチル化酵素HDAC2が一次繊毛形成を抑制するが、一方で先に一次繊毛消失に必要であることが報告されていたHDAC6の阻害、または発現抑制は膵管癌細胞の一次繊毛形成に影響しないこと、(2)HDAC2の発現抑制により一次繊毛の消失を促進するAurora Aキナーゼの発現量が低下することから、Aurora AキナーゼはHDAC2の下流で働くことが示唆されたこと、及び(3)HDAC2とK-rasは独立した経路で膵管癌細胞の一次繊毛形成を抑制することを明らかにした。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
ヒストン脱アセチル化酵素HDAC2とK-ras、HDAC2の下流分子であるAurora Aキナーゼによる膵管癌細胞における一次繊毛抑制の分子メカニズムが明らかになりつつ有るため。
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今後の研究の推進方策 |
HDAC2, K-ras, Aurora Aによる膵管癌細胞における一次繊毛抑制機構を詳細に解析する。また、それぞれの分子の下流タンパク質を探索する。さらに、一次繊毛を形成させた膵管癌細胞の表現型を評価する。
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