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2014 年度 実績報告書

茎頂分裂組織の相転換制御ロジックの解明

公募研究

研究領域植物発生ロジックの多元的開拓
研究課題/領域番号 26113512
研究機関奈良先端科学技術大学院大学

研究代表者

田岡 健一郎  奈良先端科学技術大学院大学, バイオサイエンス研究科, 助教 (00467698)

研究期間 (年度) 2014-04-01 – 2016-03-31
キーワードフロリゲン / アンチフロリゲン / イネ / 茎頂分裂組織
研究実績の概要

RCNの3重RNAi植物を作製し表現型解析を行った。その結果、一次枝こう数やえい花数が有意に減少し、Hd3a過剰発現体に似た花序形態形成の異常が観察された。RCN機能の14-3-3相互作用依存性について、in vitro pulldown assayを行なったところ、Hd3aの場合と同様に、RCNは転写因子OsFD1とは直接相互作用せず、14-3-3を介して間接的に相互作用できることが明らかになった。また、14-3-3相互作用欠損変異RCN3過剰発現イネは、RCN3による開花遅延、2次枝こうやえい花数の増加が抑制された。シロイヌナズナFT の移行制御因子FTIP1のイネホモログを単離し相互作用および発現解析を行った。RT-PCRやプロモーターGUS解析で発現部位を調べたところ、茎頂分裂組織でも強く発現しているものを見出した。これらのRNAi植物では一次枝こうやえい花数の有意な減少が観察された。未解析であったRCNアイソフォームについて、形質転換イネを用いた発現解析を行ったところ、いずれのRCNにおいてもGUS活性は維管束師部特異的に検出され茎頂分裂組織ではまったく検出されなかったが、GFPシグナルは茎頂分裂組織でも観察された。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

計画した実験はほぼ順調に進んでいる。フロリゲンの直接の標的遺伝子と予想されるOsMADS15遺伝子プロモーター上でHd3aが複合体形成している領域をChIP法で明らかにする実験は予備的な成果が得られており、実験条件を最適化しつつ継続する。FTIP1ホモログの解析については、より効果的にノックダウンされたRNAi植物を選抜し、解析を続ける。

今後の研究の推進方策

前年度に作製した形質転換イネの解析を引き続き行う。RCNについて、種々の機能領域に変異を導入したGFP融合タンパク質を維管束特異的プロモーターで発現させる形質転換イネを用いて、茎頂への移動を共焦点顕微鏡にて観察することで、その長距離移動に必要なドメインを明らかにしていく。シロイヌナズナのフロリゲンFTの移動を制御するFTIP1のイネホモログについて、Hd3aやRCN3に結合できるアイソフォームを前年度に同定しているので、それらの茎頂分裂組織での発現の詳細や、Hd3aやRCNとの共局在解析を、プロモーターGUS形質転換イネやRFP融合キメラ遺伝子導入イネを用いて行う。前年度のGFP形質転換イネの結果から、RCNやHd3aの維管束から茎頂への細胞間移行が、非選択的な細胞間移行経路によっても行われている可能性が示唆された。そのため、ひきつづき、GFP形質転換イネの茎頂分裂組織におけるGFPの詳細な局在解析を行う。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2015 2014

すべて 学会発表 (1件) 図書 (1件)

  • [学会発表] イネTFL1ホモログRCNの花序形態形成制御における機能2015

    • 著者名/発表者名
      鈴木美穂、田岡健一郎、石川理恵、島本功
    • 学会等名
      第56回日本植物生理学会年会
    • 発表場所
      東京農業大学(東京都世田谷区)
    • 年月日
      2015-03-16 – 2015-03-18
  • [図書] The Enzymes vol. 352014

    • 著者名/発表者名
      Hiroyuki Tsuji, Ken-ichiro Taoka
    • 総ページ数
      284 (113-114)
    • 出版者
      Elsevier

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公開日: 2016-06-01  

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