公募研究
植物の限られたゲノムによってどのように多様な病原体を認識し、免疫を誘導するかは十分に理解されていない。1940年代、Flor博士は、植物の病害抵抗性は、単一の優性遺伝子によって制御され、植物の抵抗性遺伝子とそれに対応する病原体の非病原性遺伝子の組み合わせによって決定される「遺伝子対遺伝子説」を提唱した。これまで申請者は、単一で機能すると考えられていた抵抗性遺伝子Pit-1と、異なる2つの抵抗性遺伝子がペアで働くペア抵抗性遺伝子RGA4とRGA5に着目して解析を行ってきた。その過程で、抵抗性タンパク質Pit-1は、5つの抵抗性タンパク質様タンパク質(Pit-2,3,4,5,6)と結合することを見出した。この結果は、1つの抵抗性タンパク質は、異なる抵抗性タンパク質と「ネットワーク」を形成していることを示唆している。これまでに、1つの抵抗性遺伝子が複数の抵抗性遺伝子とネットワークを形成する報告はなく、この知見は、植物免疫を理解する上で新しい概念となりうる。本研究では、抵抗性タンパク質ネットワークによる植物免疫機構を解明することを通じて、病原体と植物の遺伝子相関を理解する。
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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すべて 国際共同研究 (4件) 雑誌論文 (3件) (うち国際共著 3件、 査読あり 3件、 謝辞記載あり 2件) 学会発表 (4件) (うち国際学会 2件、 招待講演 1件) 備考 (1件)
Curr Genomic
巻: In press ページ: In press
Plant Signal Behav
巻: 10 ページ: e1044702
10.1080/15592324.2015.1044702.
PLoS Pathog
巻: 11 ページ: e1004629
10.1371/journal.ppat.1004629
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