公募研究
本研究は植物で可能だった解析(の拡張法)をヒトをはじめとした様々な生物に適用するための方法論の開発、それを利用した多型、病態との関連性の解析であり、大きく(1)機能性非コード領域同定の方法論の開発、(2)規則性抽出、(3)非コード領域と疾患との関連解析からなる。平成26年度は、方法論の開発(1)を行い、続く、平成27年度は、方法論を実装したプロトタイププログラムを完成させた。実装にあたり、期待通り、ヒトゲノムにも応用可能なことが分かり、新機能性分子の候補もあがってきたが、一方で方法論として確立するには、データベースのデータクレンジング手法の開発が重要なことが判明し、簡易的なデータクレンジング機能を新手法に追加した。また、平成26年度に、植物界で、保存された非コード領域上ペプチド配列を、実験的に破壊し、機能を有することを証明した成果について、平成27年度に論文として発表することができた。さらに、動植物ゲノムに保存された非コード領域を俯瞰することで、非コード領域の保存性は、狭い種間のみに留まっており、広い種にわたって保存されているものは、ごくわずかであることが判明した。その中でも、脊椎動物間で、広く保存されていた数個の非コード領域上ペプチド配列(uORFペプチド)に注目をした。この中には、代謝、エピゲノム制御、がんの発生、および、疾患に関わるタンパク質の上流非翻訳領域に、uORFとして進化的保存されていた。実験的な機能検証としてCMV/SV40とLucの間にWt uORF/Mut uORFを挿入したベクターを作製し、一過性発現系で機能を調べた。結果として、予備実験的ながら、再現性よくuORFの翻訳制御機能が確認できた。これらの非コードuORFが、代謝、エピゲノム制御、がんの発生、および、疾患に関わるタンパク質の翻訳制御を行っている可能性は高いと考えられる。
27年度が最終年度であるため、記入しない。
すべて 2016 2015
すべて 雑誌論文 (6件) (うち査読あり 6件、 オープンアクセス 4件、 謝辞記載あり 1件) 学会発表 (13件) (うち国際学会 2件) 産業財産権 (1件) (うち外国 1件)
ISME J
巻: 印刷中 ページ: 印刷中
10.1038/ismej.2016.52
Am. J. Cancer Res.
巻: 5 ページ: 1117-1123
Leukemia
巻: 29 ページ: 1076-1083
10.1038/leu.2015.5
Plant Biotechnol.
巻: 32 ページ: 157-163
10.5511/plantbiotechnology.15.0519a
BMC Cancer
巻: 15 ページ: 718
10.1186/s12885-015-1721-z
Wiley Interdiscip. Rev. Dev. Biol.
巻: 4 ページ: 655-671
10.1002/wdev.196