公募研究
Alu配列はヒトゲノム中の100万コピー以上もあるとされ、全ゲノムの約10%を占める。Alu 配列は霊長類の進化とともに出現した。Alu配列はこれまで意味のない配列と考えられてきたが、最近その機能についての知見がすこしづつ報告されてきている。イントロン内のAlu配列が近傍エクソンのスプライシングに与える影響について解析した。ACAT1遺伝子イントロン9へ、元々イントロン6に存在したAlu配列のタンデムに並んだ配列を逆方向(AluYc―AluSz-AluSxの順)で挿入した場合、mini―gene splicing実験でエクソン10をスキップさせることを見いだしていた。このAluYc―AluSz-AluSxを1つのAluSxのみとしてもエクソン10スキップが生じた。一方同じイントロン10の上流に存在した正方向のAluJoを取り除くと、エクソン10をスキップする効率は低下した。続いてAluSxの位置をエクソン10に近づけるとスキップする効果が強くなった。このようにイントロン上の逆方向に挿入されたAlu配列はその位置、周りのAluの存在に影響されつつエクソン10スキップを来すことが明らかになった。HMG-CoA lyase欠損症について、MLPA法を確立し、通常の遺伝子解析で一方の変異を同定出来なかった2例についてMLPA法で解析し、1例ではヘテロ接合でのエクソン2-4の欠失を証明し、その切断点のイントロン1側がAlu配列内であることを明らかにした。またもう1例ではMLPA法の結果から、Alu配列の関与する遺伝子再構成ではなく、Uniparental disomyが病因であることが示唆され、マイクロアレイ解析にて証明することが出来き,平成27年度に論文化できた。
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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すべて 雑誌論文 (2件) (うち国際共著 1件、 査読あり 2件、 オープンアクセス 1件、 謝辞記載あり 1件) 学会発表 (4件) (うち国際学会 4件、 招待講演 3件) 図書 (1件)
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