公募研究
破骨細胞の代謝は、細胞分化に伴って、嫌気的過程から好気的代謝に変化する。この代謝様式の改変が担う役割には、不明な点が多い。申請者は、破骨細胞の分化過程を通して網羅的なメタボローム解析を行った結果、S-アデノシルメチオニン(SAM)が、好気的代謝と協調して増加することを見出した。申請者は、破骨細胞分化にかかわる抑制性転写制御の重要性を世界に先駆けて実証しており、近年、発展研究の成果として、抑制性のエピジェネティク制御、DNAメチル化制御の関与を明らかにしている。SAMは、DNAメチル化酵素の補因子であることから、破骨細胞の代謝と分化を結びつける新たな制御様式が予想される。そこで、本研究では、SAM産生と共役するDNAメチル化制御の是非を、SAMとメチル化DNAを可視化することで、直接的に実証することを試みる。本年度は、FRETの原理を活用したSAMのイメージングプローブの作製に取り組んだ。その結果、SAM特異的にFRETシグナルが増加するFRETセンサーの作出に成功した。さらに、SAM合成酵素の遺伝子が欠失した細胞を樹立し実験に用いたところ、SAM合成酵素依存的なFRETシグナルの増加を細胞内で観察した。
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Molecular and Cellular Biology
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