公募研究
私達は、脳特異的な分岐型O-マンノース糖鎖が、脱随時の再ミエリン化を制御していることを最近明らかにした(K. Kanekiyo, K. Inamori, S. Kitazume et al. J. Neurosci. 33, 10037-10047, 2013)。本研究では、脱随時に脳梁内で活性化されるアストロサイトが分岐型O-マンノース糖鎖の発現を増加させることに着目し、この糖鎖を検出するCat315抗体を用いて、脳梁内の活性化アストロサイトの解析を行った。脱随時に生じる活性化アストロサイトは通常大脳皮質内に見られる活性化アストロサイトのような星形の形状をしておらず、細がない形態であった。また、脱髄刺激してから2週間後に活性化アストロサイトが出現するが、cat315陽性アストロサイトの出現は遅く、6週後にやっと観察された。このCat315アストロサイトの起原を明らかにするため、現在Olig2-CreER:ROSA-GFP マウスにキュプリゾンを10週間投与し、タモキシフェン投与によって出現するGFP陽性細胞がCat315陽性となるかどうか解析中である。また、このCat315抗体は直鎖型O-Man糖鎖を認識してしまうという欠点を持っている。そのため、Gal-GlcNAc分岐O-Manペプチドとリコンビナント酵素を出発材料としてHNK-1エピトープを付加させたものを作製中であり、これを用いることで分岐型O-Man糖鎖に特異的な抗体を作製しようと考えている。
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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