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2015 年度 実績報告書

コホート研究におけるDNAメチル化のバイオマーカーとしての有用性の検討

公募研究

研究領域精神機能の自己制御理解にもとづく思春期の人間形成支援学
研究課題/領域番号 26118705
研究機関東京大学

研究代表者

文東 美紀  東京大学, 医学部附属病院, 特任研究員 (00597221)

研究期間 (年度) 2014-04-01 – 2016-03-31
キーワードDNAメチル化 / バイオマーカー / コホート研究 / 思春期 / 精神疾患
研究実績の概要

我々は思春期児童の精神的不調を測定するバイオマーカーとして、唾液のDNAメチル化が有用なのではないかと考え、これまで検討を行ってきた。ゲノムDNA中のどの領域がマーカーとして有用かを検討するために、統合失調症約700例ほどの末梢血由来DNAを用いて、スウェーデンで行われた先行研究(JAMA Psychiatry. 2014)で、DNAメチル化に違いが見られた4か所について、日本人双極性障害患者約450例ほどの末梢血由来DNAを使用して、パイロシークエンシング法を使用してDNAメチル化の測定を行った。その結果、先行研究において統合失調症患者でDNAメチル化の低下が見られたFAM63B, Intergenic regionにおいて、双極性障害患者でもDNAメチル化の低下が認められた。FAM63Bは、神経細胞分化やドパミン遺伝子発現に関連するネットワークに含まれる遺伝子であり、DNAメチル化による遺伝子発現の変化が、神経細胞の機能変化に寄与している可能性がある。またIntergenic regionにおいては、近傍に遺伝子が存在しないため、この領域におけるDNAメチル化の意義は不明であるが、DNAの高次構造の変化を引き起こし、遠位の遺伝子の遺伝子発現を制御している可能性がある。
これらの領域は、単独のCpG 部位におけるメチル化差異は小さいものの再現性が高く、複合して使用した場合、精神疾患検出マーカーとしての用途が広がると考えられる。
今後、メチル化差異が生じている血液細胞種を同定し、またメチル化差異の機能解析を行っていく予定である。

現在までの達成度 (段落)

27年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

27年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2015 その他

すべて 学会発表 (4件) (うち国際学会 1件) 備考 (1件)

  • [学会発表] Hypermethylation of SLC6A4 promoter in bipolar disorder and schizophrenia suppresses its expression.2015

    • 著者名/発表者名
      池亀天平
    • 学会等名
      23rd World Congress of Psychiatric Genetics
    • 発表場所
      Tronto, Canada
    • 年月日
      2015-10-17 – 2015-10-17
    • 国際学会
  • [学会発表] 双極性障害患者で見出されたセロトニントランスポーター高メチル化CpG部位の機能解析2015

    • 著者名/発表者名
      池亀天平
    • 学会等名
      第45回日本神経精神薬理学会・第37回日本生物学的精神医学会
    • 発表場所
      タワーホール船堀 (東京都・江戸川区)
    • 年月日
      2015-09-25 – 2015-09-25
  • [学会発表] DNA methylation analysis of SLC6A4 using peripheral blood samples of patients with bipolar disorder2015

    • 著者名/発表者名
      池亀天平
    • 学会等名
      40th Naito Conference on Epigenetics
    • 発表場所
      シャトレーゼ ガトーキングダムサッポロ (北海道・札幌市)
    • 年月日
      2015-09-16 – 2015-09-17
  • [学会発表] 双極性障害患者で見出されたセロトニントランスポーター高メチル化CpG部位の機能解析2015

    • 著者名/発表者名
      池亀天平
    • 学会等名
      第9回エピジェネティクス研究会
    • 発表場所
      東京一ツ橋学術総合センター(東京都・千代田区)
    • 年月日
      2015-05-26 – 2015-05-26
  • [備考] 東京大学大学院 医学系研究科 分子精神医学講座

    • URL

      http://www.molpsy.com/index.html

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公開日: 2017-01-06  

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