• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2015 年度 実績報告書

マーモセットを用いた思春期の前頭葉発達補助薬の開発

公募研究

研究領域精神機能の自己制御理解にもとづく思春期の人間形成支援学
研究課題/領域番号 26118717
研究機関国立研究開発法人国立精神・神経医療研究センター

研究代表者

一戸 紀孝  国立研究開発法人国立精神・神経医療研究センター, 神経研究所 微細構造研究部, 部長 (00250598)

研究期間 (年度) 2014-04-01 – 2016-03-31
キーワード思春期 / 霊長類 / シナプス形成 / 遺伝子発現 / オーバーシュート型
研究実績の概要

霊長類は、シナプス形成において初期に増大し、ピークに達すると、急速な刈り込みがおこる。思春期はちょうど、霊長類においてシナプスの刈り込み期に当たっており、多くの因子によって、過剰な刈り込みが起こりやすい時期にあたっていると考えられる。これまでの、シナプス形成のメカニズムは主として、げっ歯類を用いて行われてきたため、霊長類特有で、自閉症発症期に、急速にシナプスが減少する刈り込み減少のメカニズムは調べられていなかった。
我々は、小型で繁殖も容易で、高い社会性を持つマーモセットのスパインの、シナプス数がピークになっている時期と、急速にシナプスが刈り込まれている時期の遺伝子発現の違いを調べ、シナプス刈り込みの基本となっている遺伝子を探索した。
最初に、マーモセットのシナプス数を、錐体細胞内色素注入法を用いて、A12, A8/9B, A24, TE, V1の基底樹状突起の数の経月的な変化を追求する。ピークの時期は、どの領域でも、生後3ヶ月であることを明らかにした (Sasaki, Ichinohe et al., 2015; Oga, Ichinohe et al., 2013)。また、急速にpruningが起こる時期が生後6ヶ月であることを、あきらかにした。
このデータを用いて、生後3ヶ月、生後6ヶ月のマーモセットの大脳皮質の領野を採取し、microarrayで解析を行った。
上記の結果、1)microgliaと補体などのTag分子が相補的に、関与しつつpruningが進行することが、わかった。2)NMDA抑制タイプのNMDA受容体の上昇が明らかになった。3)Relnの低下が見られた。4)Axon guidance 分子の一部の貢献が見られた(Sasaki, Ichinohe et al., 2014a,b).

現在までの達成度 (段落)

27年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

27年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2015

すべて 雑誌論文 (4件) (うち査読あり 4件、 オープンアクセス 1件、 謝辞記載あり 4件)

  • [雑誌論文] Mirror Neurons in a New World Monkey, Common Marmoset.2015

    • 著者名/発表者名
      Suzuki W, Banno T, Miyakawa N, Abe H, Goda N, Ichinohe N.
    • 雑誌名

      Front Neurosci.

      巻: 9 ページ: 459

    • DOI

      10.3389/fnins.2015.00459.

    • 査読あり / オープンアクセス / 謝辞記載あり
  • [雑誌論文] Functional columns in superior temporal sulcus areas of the common marmoset.2015

    • 著者名/発表者名
      Suzuki W, Tani T, Banno T, Miyakawa N, Abe H, Ichinohe N.
    • 雑誌名

      Neuroreport

      巻: 26 ページ: 1133-1139

    • DOI

      0.1097/WNR.0000000000000483

    • 査読あり / 謝辞記載あり
  • [雑誌論文] Indifference of marmosets with prenatal valproate exposure to third-party non-reciprocal interactions with otherwise avoided non-reciprocal individuals.2015

    • 著者名/発表者名
      Yasue M, Nakagami A, Banno T, Nakagaki K, Ichinohe, Kawai N.
    • 雑誌名

      Behav Brain Res

      巻: 293 ページ: 323-326

    • DOI

      0.1016/j.bbr.2015.06.006.

    • 査読あり / 謝辞記載あり
  • [雑誌論文] Postnatal development of dendritic structure of layer III pyramidal neurons in the medial prefrontal cortex of marmoset.2015

    • 著者名/発表者名
      Sasaki T, Aoi H, Oga T, Fujita I, Ichinohe N.
    • 雑誌名

      Brain Struct Funct.

      巻: 220 ページ: 3245-3258

    • DOI

      10.3389/fnana.2015.00030.

    • 査読あり / 謝辞記載あり

URL: 

公開日: 2017-01-06  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi