公募研究
研究では、転写および酵素反応を定量的に解析、スクリーニングする新規な実験系を確立することを目的とした。それにより従来にない膨大なライプラリーの作製と短時間でのスクリーニングを可能とし、合成生物学 における重要な分子パーツである、酵素やDNA ポリメラーゼープロモーターの新規セットを探索し、有用酵素創出の基盤技術をつくり上げることを目標としている。以下に今年度の成果を列挙する。1)酵母由来Dアミノ酸オキシダーゼ(DAO) を、活性ある形での無細胞タンパク質合成系を確立し、さらにDNA結合タンパク質との融合タンパク質として合成させ、マイクロビーズ上でのHRPとの連続反応により、酵素活性をハイスループットに測定させる系を構築した。2)結合するDNA配列が異なるscCro変異体を複数作製し、それらの結合DNAに対する親和性を測定した。3)トランスグルタミナーゼをDNA結合タンパク質scCro との融合タンパク質として無細胞タンパク質合成系で発現させ、活性体として発現させることに成功した。4)HRPの無細胞タンパク質合成系により活性体として発現に成功し、それをマイクロビーズ上に提示させ、酵素活性を指標としたセルソーターを用 いたハイスループットスクリーニング方法を確立した。 5)RNAポリメラーゼ-プロモーター配列の無細胞タンパク質合成系を用いたクリーニングシステムの構築した。以上の研究成果は、合成生物学的アプローチに欠かせない新規タンパク質・転写プロモーターの開発に大きく寄与するものである。
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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すべて 国際共同研究 (1件) 雑誌論文 (4件) (うち国際共著 1件、 査読あり 3件、 オープンアクセス 3件、 謝辞記載あり 4件) 学会発表 (4件)
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