公募研究
代謝経路は、要素としての化合物情報・酵素情報とそれらを有機的に結びつける反応ペア情報により構成されており、多要素が相互作用する生体分子ネットワークの一つである。代謝化合物は、反応ペアの組合せにより構成される代謝経路を通して合成されており、その化学構造には各反応による構造変化の総和が記録されているものと解釈できる。本研究では、すでに化学・生物情報解析による網羅的な人工代謝経路の設計基盤を開発しており、当設計基盤をもとに化合物・酵素で構成される代謝ネットワークのスコープを多要素化の観点から有機的に拡張していくための検討を行った。具体的には、PubChemデータベースより様々な化合物群を網羅的に抽出し、各化合物に対して代謝経路を網羅的に設計していくことで、得られた代謝パスウェイ候補群を化合物データベースに関連づけた代謝設計プラットフォームを開発した。
2: おおむね順調に進展している
人工代謝経路のスコープの拡張に向けた基盤構築については概ね達成している。
得られた代謝経路を統合したデータ形式に変換し、静的ネットワーク解析・代謝フラックス解析による評価方法について検討していく。網羅的な代謝経路設計をもとに、マニュアルキュレーションを実施し、新規の酵素反応ならびにバイオ合成可能な化合物群を同定していく。化合物種毎に体系化した独自の化合物データベースと代謝経路のユーザインターフェイスを統合した新たな人工代謝経路データベースを構築していく。
すべて 2015 2014 その他
すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件、 謝辞記載あり 1件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (7件) (うち招待講演 2件) 図書 (1件) 備考 (1件)
Bioinformatics
巻: 31 ページ: 905-911
10.1093/bioinformatics/btu750
Microbial Cell Factories
巻: 13 ページ: 173
10.1186/s12934-014-0173-5
bp.scitec.kobe-u.ac.jp/m-path/db/