前年度に設計した超高次元非線形写像の効率的な機械学習「圧縮ELM」の性能に関する考察を踏まえて、今年度は入出力データの数値的なスパースモデリングおよびアンサンブル学習による非線形写像の学習の効率と汎化性の向上に取り組んだ。数値的なスパースモデリングは、大量のデータを基底学習することで達成され、フーリエやウェーブレットのような解析的な基底でスパース表現できるとは限らないデータに対してもスパース再構成を可能にする。本研究では、計算量が現実的ではない超高次元データの基底学習を避けるため、低次元化したデータの基底学習を通して超高次元データを再構成する方法を設計した。また、アンサンブル学習を実現するため、圧縮ELMで構築した複数の弱予測器の出力を組み合わせて高次元出力のスパース再構成を改善する統合法について検討した。これらの成果および電磁波逆散乱問題への応用における性能評価を研究会・シンポジウム等で発表した。また、スパースモデリングに関する招待講演等を通してアウトリーチ活動に努めた。
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