研究領域 | スパースモデリングの深化と高次元データ駆動科学の創成 |
研究課題/領域番号 |
26120527
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研究機関 | 工学院大学 |
研究代表者 |
小西 克巳 工学院大学, 情報工学部, 准教授 (20339138)
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2016-03-31
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キーワード | 一般化主成分分析 / 行列ランク最小化 / 信号修復 / スパースモデリング |
研究実績の概要 |
観測データの中に欠損や不測データが存在する場合でも一般化主成分分析を可能とするアルゴリズムの研究を行った。一般化主成分分析問題を解くアルゴリズムはいくつか提案されているが、観測データに欠損がある場合の手法は提案されていない。EMアルゴリズムの一種を構築することで実現可能であるが、初期値依存が大きく、アルゴリズムの収束性にも問題がある。そこで本研究では、観測データ行列を直交する複数の行列への和へと分解し、各行列のランクが最小になるように行列を推定することで、不測データを含む場合の一般化主成分分析問題への解法を与えた。この推定問題の厳密解が、想定する一般化主成分分析の解を与えることを示した。 上記問題に対し、私がすでに提案している iterative partial matrix shrinkage algorithm (IPMS法)を修正し、応用したアルゴリズムを提案した。提案アルゴリズムを制御工学のシステム同定問題における区分的アフィンシステム同定に応用し、精度の高いシステム同定が可能であることを示した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
当初の予定通り、不測データを含む場合の一般化主成分分析問題をある種の行列ランク最小化問題へと定式化し、この問題を解くアルゴリズムを与えることができた。
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今後の研究の推進方策 |
信号復元に関するアプリケーションが示せてない。今後はアプリケーションを検討し、信号復元を主な目的とした一般化主成分分析応用に取り組む。
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