GABAのピークに重なっている高分子の信号除去のため、1.45ppmと1.95ppmへのRF照射によるエディティングを行い、精度の向上を図った。他のアミノ酸を含む代謝物混合GABAファントムでは2峰性のピークが観測されたが、ヒトでは2峰性のピークの観測は希であった。この現象について学会や研究会での調査したところ、他施設でも同様の結果が得られていることが分かった。他の物質の混入や他の代謝物との結合などが2峰性のピークが見られない一因であると考えられ、また、文献値ではGABAの横緩和時間が比較的長いことから、交換速度など直接の結合以外も含めて原因を考えるべきであるという結論に至った。この問題の解決法の一つはCrと重複していないピーク用いた波形分離による直接の観測であると考えたが、3Tマグネットを用いた検討では有意義な結果を得る事ができなかった。この手法を実現するには、さらに高い磁場環境でケミカルシフトを広げることで、GABAの信号とグルタミンなどの波形分離を行う必要がある。
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