成果取りまとめ
本研究領域では,精密な分子設計と電極表面構造設計を基本とし,非対称および非線形伝導現象やクーロン・ブロッケード現象の発現機構と構造-機能相関の解明へと展開した。光・電場・磁場によるスイッチング機能を創出するとともに,精密計測の障害であるノイズやゆらぎを積極的に利用して,個々の分子の損傷や誤動作を多数の分子の恊働によってカバーする信号処理の設計指針を導出することを行った。その推進には,合成化学,表面科学,分子科学,ナノテクノロジー,物性物理,エレクトロニクス,情報工学,バイオテクノロジーなどの幅広い分野の研究者が集結し,協力して問題の解決にあたったことが大きな特徴である。研究成果のとりまとめでは,異分野との連携により新しく得られた知見や概念をわかりやすく整理し,「分子アーキテクトニクス」がどういった研究領域に成長したかを示した。まず、計画班,公募班それぞれの研究実施状況,成果,今後の展開に関する事項を収集し,それぞれの研究の領域における位置づけ,領域内および領域外との共同研究ネットワークにおける役割を明確にして整理した。報告書では,それぞれの研究者の果たした役割を明確にし,どのように最終目標に到達したかをわかりやすく解説した。アウトリーチ,若手人材育成に関しても,何をどのように実施したかを整理し、ホームページに掲載するとともに、配布しやすくするため、ダウンロードおよび印刷可能な形式とした。また,化学同人より書籍「分子アーキテクトニクス」を出版し、図書館に寄贈した。平成29年11月で第9回目となり継続的な開催が予定される分子アーキテキトニクス研究会をはじめとする国内外会議にて成果を報告した。
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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Nanoscale
巻: 10 ページ: 19818-19824
10.1039/C8NR06049E
http://www.molarch.jp