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確率微分方程式を用いた地下水中のラドン濃度の時系列データ解析

Research Project

Project/Area Number 06780220
Research Category

Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)

Allocation TypeSingle-year Grants
Research Field Statistical science
Research InstitutionThe Institute of Statistical Mathematics

Principal Investigator

樋口 知之  統計数理研究所, 予測制御系, 助教授 (70202273)

Project Period (FY) 1994
Project Status Completed (Fiscal Year 1994)
Budget Amount *help
¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 1994: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Keywords時系列 / 確率微分方程式 / 状態空間表示 / 地震 / ラドン
Research Abstract

測定装置内の物理現象を表現する確率微分方程式を、状態空間表示することで連続型カルマンフィルタのアルゴリズムを適用した。もともとの確率微分方程式は線形であるが、その係数が温度の非線形関数となっているため、そのままの形で解くことができない。本研究では、非常に短い時間間隔(微小時間幅)内は温度は一定という仮定を行い、解くべき方程式を完全に線形にする工夫を行った。本研究では微小時間を1分とした。ただ水温は1時間毎しか計測されないので、水温データ内挿の処理が必要になった。もともと測定装置の周りの気温は制御されているため1時間内で大きい変化が生じることはなく、この内挿処理は現実離れしたものではない。
これらの仮定のもとにプログラムを開発し、ワークステーションに実装する作業を次に行った。始めは、以前獲得された典型的な地震活動前後の気層中ラドン濃度から類推された地下水中のラドン濃度のパターンを入力とした、シミュレーション観測データ(つまり気層中ラドン濃度データ)を作製し、それに本研究で開発したソフトウェアを適用してみた。気層中ラドン濃度から、逆に推定された地下水中ラドン濃度が、入力データとどの程度一致するのかを検討した。得られた結果はきわめて満足のいくものであり、本研究で開発したシステムが有効であることが確認できた。
この後、実際の観測データを開発したソフトウェアで解析した。推定されたラドン濃度は、地震後はっきりとした減少をしていることがあらためて確認できた。これとともに、本研究で開発したシステムは、計測装置内の物理現象を直接確率微分方程式で表現しているため、正確に値が同定されていない物理定数の値を、データの尤度を最大にする手続きで初めて明らかにできた。地震と関係の無い変動は、ほぼ観測ノイズによることも初めて明らかとなった。

Report

(1 results)
  • 1994 Annual Research Report

URL: 

Published: 1994-04-01   Modified: 2016-04-21  

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