2023 Fiscal Year Comments on the Screening Results
Project Area (Abbreviation) | マルチモダルECM |
Project/Area Number |
23A302
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Research Category |
Grant-in-Aid for Transformative Research Areas (A)
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Area Organizer |
藤原 裕展 国立研究開発法人理化学研究所, 生命機能科学研究センター, チームリーダー (20615744)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2028-03-31
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Summary of the Research Project |
多細胞生物の複雑で秩序ある構造や機能は、細胞と細胞外マトリックス(ECM)との相互作用によって形成される。近年、ECMの動態および物理化学的な特性の計測・操作技術が進歩し、ECMは従来考えられていたよりも遥かに動的で、さらにECMがシグナル分子、高次構造、粘弾性などの「マルチモーダルな時空間情報」を細胞に与えることで、多細胞システムの自己組織化や器官の形づくりといった複雑で動的な生命現象を支えていることが少しずつ明らかになってきた。本領域では、実験系生物学者、高分子化学者、数理・データ科学者が集結し、学際的かつ包括的なアプローチにより、ECMの「マルチモーダル情報」と「ダイナミクス」を理解・操作する。そして、多細胞システムにおけるECMの動的な作動原理を解明することで、ECMを十分考慮せず細胞中心で構築されてきた生物学の体系を大きく変革する。
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Outline of Opinions Expressed in the Review Results |
細胞と細胞外マトリックス(ECM)は、生物の複雑な生体機能を発揮するために重要なコンポーネントである。本研究領域は、静的な足場と考えられていたECMを、力学的・生化学的なマルチモーダル情報を細胞に伝えるダイナミックな場として捉え、新たな視点から多細胞システムの自己組織化や形態形成、がんなどの疾患メカニズムの解明に繋げようとする研究領域である。本領域研究を加速化するのが、ECMダイナミクスのパラメーターを分離・融合・操作するためのデザイナーマトリックス、及び可視化するECMイメージングの技術開発であり、それに加え、数理モデルを用いた融合研究も重要な観点である。領域代表者のリーダーシップのもと、実験生物学のテーマ間の連携や、研究領域としてのシナジー効果を引き出し、本領域研究が発展することにより、相互作用している細胞からECMへの影響の理解も進み、多様な細胞機能研究への波及効果につながることを期待したい。
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