2023 Fiscal Year Comments on the Screening Results
生物圏と物質の統合的情報解析によるホロビオント分子科学の創成
Project Area (Abbreviation) | 生物圏物質情報 |
Project/Area Number |
23B206
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Transformative Research Areas (B)
|
Area Organizer |
恒松 雄太 名古屋大学, 生命農学研究科, 准教授 (30629697)
|
Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
|
Summary of the Research Project |
本領域「生物圏物質情報」では、生物の生理・生態・進化・生物間相互作用と、生体物質(一次・二次代謝産物)の多様性や機能、役割を紐付けることで、生態系をより深く理解し、物質がもたらす生物の変遷や多様化を議論する新たな学術基盤を構築する。海洋生物の共生体(ホロビオント)をモデルケースとして、生物圏の生態情報と物質の機能情報を統合し、「物質を介して生態系を俯瞰する」という全く新しい観点に基づく学問分野「ホロビオント分子科学」を創成する。本領域の進展は共生生物学・進化生態学・天然物化学など関連基礎研究分野の概念や方法論を大きく転換させ、発展的に変革させると期待される。
|
Outline of Opinions Expressed in the Review Results |
本研究領域は、「物質を介して生態系を俯瞰する」を命題として、生物圏と物質の統合的情報解析によるホロビオント分子科学の研究領域である。ケミカルコミュニケーションのフロンティアなどで得られた知見の展開としても興味深く、様々な分野への波及効果が期待され、融合分野として学術変革にふさわしい意欲的な研究領域であると評価される。具体的にサンゴ礁の共生生態系に焦点を絞り、生物と化学の両面から掘り下げ、物質を介して生態系を俯瞰するという考え方は、次世代の環境保全に必須であり、早急な概念の確立が望まれる。
|