2023 Fiscal Year Comments on the Screening Results
Project Area (Abbreviation) | マルっと生物学 |
Project/Area Number |
23B303
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Research Category |
Grant-in-Aid for Transformative Research Areas (B)
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Area Organizer |
片岡 直也 名古屋大学, 医学系研究科, 特任講師 (20572423)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Summary of the Research Project |
個体の恒常性を維持する「視床下部の機能低下が他の器官の老化を導くのか」、「局所の機能低下が全身で自律分散的に始まるのか」、全ライフコース上で脳を中心とした老化・機能低下ポイントを明らかにすることが次の老化寿命研究分野に変革をもたらすと考えられる。しかし、ライフコース上の「局所時間」や、「局所組織」のみを解析する従来の老化研究では個体全体から得られる情報量が少ない。そこで本研究では全ライフコースにわたって経時的に細胞、細胞間ネットワーク、全身のそれぞれの空間スケールで機能低下過程を解析する世界でも類をみないマルチスケール4Dイメージング技術を確立し、中枢性老化寿命制御メカニズムの解明に応用する新たな学術領域を打ち立てる。
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Outline of Opinions Expressed in the Review Results |
領域代表者らは線虫をモデルとして、高分解能のライトフィールド(LF)顕微鏡開発に成功している。本研究領域は、高速撮像が可能というLFの特性を活かしてLF撮像を4D化し(LF-4D)、マウス脳イメージングやシロイヌナズナのマクロ観察などに適用した「マルチスケール4D生物学」を創成し、生物種を超えた老化プロセスの経時解析を実施する。本研究領域で動植物への適用を目指すLF-4Dは、生命科学の「見える化」を大きく変革・転換させるポテンシャルを有しており、我が国の学術水準の向上・強化につながることから、本研究領域は学術変革領域研究(B)にふさわしいものと言える。マウス脳イメージングにLF-4Dを適用することの実現可能性は未知数であるが、LF-4Dの革新性や波及効果の大きさから、領域代表者らの挑戦的な取組に期待する。
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