2017 Fiscal Year Research-status Report
3D活性サイト科学の海外拠点・国際ネットワーク構築
International Activities Supporting Group
Project Area | 3D Active-Site Science |
Project/Area Number |
15K21719
|
Research Institution | Nara Institute of Science and Technology |
Principal Investigator |
大門 寛 奈良先端科学技術大学院大学, 物質創成科学研究科, 教授 (20126121)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐々木 裕次 東京大学, 大学院新領域創成科学研究科, 教授 (30344401)
野村 琴広 首都大学東京, 理工学研究科, 教授 (20304165)
林 好一 名古屋工業大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (20283632)
木下 豊彦 公益財団法人高輝度光科学研究センター, 利用研究促進部門, 主席研究員 (60202040)
若林 裕助 大阪大学, 基礎工学研究科, 准教授 (40334205)
細川 伸也 熊本大学, 大学院先端科学研究部(理), 教授 (30183601)
松井 文彦 奈良先端科学技術大学院大学, 物質創成科学研究科, 准教授 (60324977)
筒井 一生 東京工業大学, 科学技術創成研究院, 教授 (60188589)
福村 知昭 東北大学, 金属材料研究所, 准教授 (90333880)
森川 良忠 大阪大学, 工学研究科, 教授 (80358184)
小林 伸彦 筑波大学, 数理物質系, 准教授 (10311341)
郷原 一寿 北海道大学, 工学研究院, 教授 (40153746)
山田 容子 奈良先端科学技術大学院大学, 物質創成科学研究科, 教授 (20372724)
松下 智裕 公益財団法人高輝度光科学研究センター, 情報処理推進室, 室長 (10373523)
鷹野 優 広島市立大学, 情報科学研究科, 教授 (30403017)
|
Project Period (FY) |
2015-11-06 – 2019-03-31
|
Keywords | 活性サイト / 不純物 / 先端材料 / 光電子ホログラフィー / 蛍光X線ホログラフィー / 表面界面ホログラフィー / 電子回折イメージング / 第一原理計算 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は3D活性サイト科学を基盤とした強い日本の科学技術を世界に広めることを目標に本領域の概念と意義について深く理解するユーザー開拓を行ってきた。新学術領域による光電子ホログラフィーの全データのカタログの作成を完了し、また代表的な光電子ホログラムデータを周期表上に並べどのような実験が可能か一目で分かるようにした。これをテンプレートに他手法のデータベース構築を進めている。本領域研究でつながりができた多数の有力な海外研究者にも総説記事を執筆頂きOpen Select制度を利用し特集号Advances in Local Structure Science by Three-Dimensional Atomic ImagesをJ. Phys. Soc. Jpn.誌から出版した。欧州の放射光実験施設との連携を強化し国際活動支援体制の基盤作りを進めておりスウェーデンの中型放射光施設MAX IVと共同で国際ワークショップSwedish-Japanese Workshop on Nano-Structure Science by Novel Light Sourcesを開催しMAX IVのQuitmann 所長を迎え同所で総括班会議を開き今後の国際共同研究について議論した。またJSPS主催のMIRAIセミナーにも班員が参加し若手の短期派遣や放射光・中性子などの大型施設を使った共同研究体制について議論を行った。その後、林文部科学大臣がMAX IVを訪問した際、所長から日本とスウェーデンの協力研究に関して具体的に言及して頂く等認知が広まっている。湾曲グラファイトを国内で作製しESRFにて蛍光X線ホログラフィーの高速蛍光X線検出装置の新たな設置を進めた。エネルギー分解型光子数計数2次元検出器の適用についても協議を進めている。ハンガリーと新規光電子ホログラフィー装置の共同開発中である。第一原理order N法コードConquestへの有限温度分子動力学法と、反応自由エネルギー障壁計算手法の組み込みにボルドー大グループと共同研究を進めてきた。不均一触媒反応に適用し、大規模シミュレーションによるナノ触媒の特異な反応性を発現する「反応の活性サイト」の構造と電子状態を調べ反応性を支配する要因を解明することを目指している。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本領域メンバーは個人レベルで国外放射光施設での実験が日常化しており、また領域メンバーを海外で継続的に活動できる海外研究拠点についても、申請準備段階から協議を続けてきた。本年も引き続き、スイス放射光施設・ESRFにてビームタイムを獲得し、共同実験を実施し、並行して当新学術領域の活動にて開発してきた分析器・解析ソフトの普及について議論する機会を確保できた。また共同研究の成果もハイインパクトの雑誌に掲載され始めている。
|
Strategy for Future Research Activity |
平成29年度に引き続き、2次元光電子検出装置と高速蛍光X線検出装置の開発を欧州の海外放射光施設などにおいて進める。また、それらを用いて原子分解能ホログラムの測定を行う。国内から、特に若手研究者を派遣し実験を行う。また、若手がMAX IVのポスドクに応募しており、拠点形成に向けた長期滞在も推進している。英語版の測定法マニュアルを海外からのフィードバックを参考に推敲していく。 LIGAプロセス発祥の地である独カールスルーエ工科大学グループと、表面・界面ホログラフィーに最適化したX線集光素子の共同開発中である。Neel研究所を拠点に、欧州内の優れた試料を収集するが、より先端の計測を要する場合には、装備の整っている国内施設での実験が望ましい。この場合16年度以降のビームタイムを海外研究者のために、成果公開優先課題等の制度を利用して確保し実験を行う。また、有機物質については、マールブルク大を拠点とした探索を行う。 引き続き、ロンドン大及びボルドー大と共同で大規模シミュレーションコードの開発を行う。Conquestコードに自由エネルギー計算手法を組み込み、数万から数十万原子を含む不均一触媒反応のシミュレーションを可能にすることによって、不均一触媒の活性サイトの構造と電子状態、クラスター・サイズと反応性の関連性について、活性サイトの原子配列の結果と併せることによって機構を解明する。フランスSOLEIUと共同で2018年度に3D活性サイト科学の研究交流ワークショップを計画している。 関わった研究者らを一堂に集め議論する機会が、コミュニティーを形成する上で重要である。本年は班員が中心的なメンバーとして活躍してきた電子分光と構造に関する国際会議(ICESS)の開催への協力とそのサテライト会議(本年10月に広島大学にて)の主催を進めている。また海外研究協力者や国際アドバイザーとの打ち合わせを随時行っている。
|
Causes of Carryover |
秋に開催したSwedenでの国際会議の招待者で旅費が不要となった方々がおられたのと、早期に航空券を手配した事により旅費を節約できたため、次年度使用額が生じた。 次年度は冬にフランスSOLEIUにおいて3D活性サイト科学の研究交流ワークショップを計画しているため、そちらへの旅費として使用する計画であるのと、Sweden MAX IVの国際拠点活動が本格化し、実験・派遣で使用する予定である。また、ドイツ・ハンガリー・フランス・イタリアとの共同研究を引き続きすすめる為と、若手派遣の為に使用する。 また、秋にICESS TASPECという国際会議を広島で開催予定で、海外から招待をする旅費に使用予定である。
|
Research Products
(220 results)
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
[Journal Article] Fully gapped superconductivity with no sign change in the prototypical heavy-fermion CeCu2Si22017
Author(s)
T. Yamashita, T. Takenaka, Y. Tokiwa, J. A. Wilcox, Y. Mizukami, D. Terazawa, Y. Kasahara, S. Kittaka, T. Sakakibara, M. Konczykowski, S. Seiro, H. S. Jeevan, C. Geibel, C. Putzke, T. Onishi, H. Ikeda, A. Carrington, T. Shibauchi, Y. Matsuda
-
Journal Title
Science Advances
Volume: 3
Pages: 1601667~1601667
DOI
Peer Reviewed / Int'l Joint Research
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
[Journal Article] The entangled triplet pair state in acene and heteroacene materials2017
Author(s)
Yong Chaw Keong、Musser Andrew J.、Bayliss Sam L.、Lukman Steven、Tamura Hiroyuki、Bubnova Olga、Hallani Rawad K.、Meneau Aur?lie、Resel Roland、Maruyama Munetaka、Hotta Shu、Herz Laura M.、Beljonne David、Anthony John E.、Clark Jenny、Sirringhaus Henning
-
Journal Title
Nature Communications
Volume: 8
Pages: 15953~15953
DOI
Peer Reviewed / Open Access / Int'l Joint Research
-
[Journal Article] π-electron S =1/2 quantum spin-liquid state in an ionic polyaromatic hydrocarbon2017
Author(s)
Takabayashi Y, Menelaou M, Tamura H, Takemori N, Koretsune T, Stefancic A, Klupp G, Buurma AJC, Nomura Y, Arita R,, Arcon D, Rosseinsky MJ, Prassides K
-
Journal Title
Nature Chemistry
Volume: 9
Pages: 635~643
DOI
Peer Reviewed / Int'l Joint Research
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
[Journal Article] Impurity position and lattice distortion in a Mn-doped Bi2Te3 topological insulator investigated by x-ray fluorescence holography and x-ray absorption fine structure2017
Author(s)
S. Hosokawa, J. R. Stellhorn, T. Matsushita, N. Happo, K. Kimura, K. Hayashi, Y. Ebisu, T. Ozaki, H. Ikemoto, H. Setoyama, T. Okajima, Y. Yoda, H. Ishii, Y.-F. Liao, M. Kitaura, and M. Sasaki
-
Journal Title
Physical Review B
Volume: 96
Pages: 214207-1~12
DOI
Peer Reviewed / Int'l Joint Research
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
[Journal Article] Quantifying the critical thickness of electron hybridization in spintronics materials2017
Author(s)
T. Pincelli, V. Lollobrigida F. Borgatti, A. Regoutz, B. Gobaut, C. Schlueter, T.-L. Lee, D.J. Payne, M. Oura, K. Tamasaku, A.Y. Petrov, P. Graziosi, F. Miletto Granozio, M. Cavallini, G. Vinai, R. Ciprian, C.H. Back, G. Rossi, M. Taguchi, H. Daimon, G. van der Laan & G. Panaccione
-
Journal Title
Nature Communications
Volume: 8
Pages: 16051~16051
DOI
Peer Reviewed / Open Access / Int'l Joint Research
-
-
-
-
-
-
[Journal Article] Observation of hidden atomic order at the interface between Fe and topological insulator Bi2Te32017
Author(s)
J. Sanchez-Barriga, I. I. Ogorodnikov, M. V. Kuznetsov, A. A. Volykhov, F. Matsui, C. Callaert, J. Hadermann, N. I. Verbitskiy, R. J. Koch, A. Varykhalov, O. Rader, L. V. Yashina
-
Journal Title
Phys. Chem. Chem. Phys.
Volume: 19
Pages: 30520~30532
DOI
-
-
-
-
[Journal Article] Nondestructive Method for the Determination of the Electric Polarization Orientation in Thin Films: Illustration on Gallium Ferrite Thin Films2017
Author(s)
C. Lefevre, A. Demchenko, C. Bouillet-Ulhaq, M. Luysberg, X. Devaux, F. Roulland,G. Versini, S. Barre, Y. Wakabayashi, N. Boudet, C. Leuvrey, M. Acosta, C. Meny, E. Martin,S. Grenier, V. Favre-Nicolin and N. Viart
-
Journal Title
Small Methods
Volume: 1
Pages: 1700234~1700234
DOI
Peer Reviewed / Int'l Joint Research
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-