2017 Fiscal Year Annual Research Report
Project Area | Science of hybrid quantum systems |
Project/Area Number |
15H05866
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
平山 祥郎 東北大学, 理学研究科, 教授 (20393754)
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Project Period (FY) |
2015-06-29 – 2020-03-31
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Keywords | ナノマイクロ量子システム / 新機能量子材料 / 量子効果 / 量子トランスデューサ / 高感度度計測 |
Outline of Annual Research Achievements |
ハイブリッド量子科学の確立に向けて円滑に目標を達成できるよう総務、会議、国際交流、広報の各グループと協力して領域の全体としての進行を統括した。H29年度は総括班全体で中間審査に向けた準備を進め、審査に臨んだ。審査では、期待どおりの進展が認められるとして、A評価を頂いた。総務グループでは国際交流グループと協力して2017年9月10-13日の日程でHQS国際会議を宮城蔵王で開催し、世界中から約120名の参加者を集めて成功裏に終了した。また、継続して領域内インターンシップを実施し、交流を促進するための勉強会、領域の運営方針を徹底するための総括班会議を適宜開催した。また、後半の公募研究に向けて、共用する装置を拡張した。会議グループでは領域アドバイザーならびに企業委員も招いて、第5回領域会議を2017年10月12,13日に大阪府立大、第6回領域会議を2018年2月15,16日にNTT物性科学基礎研究所で開催し、活発な討論が行われた。第6回の領域会議では、この分野でアクティビティの高いNTT物性科学基礎研究所の見学を大学院生も含む若手を中心に実施した。また、若手が中心になり開催する若手研究会を領域会議とは独立に2018年1月5,6日にNIIで開催し、お正月明けにもかかわらず50名近い参加があった。広報グループを中心にウェブページなどを充実し、領域ニュースレターNo.5、6、7を継続して発行した。さらに、アウトリーチ活動として、他の研究グループとの交流と若手の意見交換を促進するために半導体量子効果と量子情報の夏期研究会に協力した。さらに、NIIと共同でダイヤモンドNVセンターを用いたハイブリッド量子系に関する市民講座を開催し、200人近い聴衆を魅了した。なお、これらの総括班業務を円滑に行うために事務補佐員と研究と総括の両方を担当する博士研究員を継続して雇用した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
第5回、第6回の領域会議をほとんどの計画研究グループならびに公募グループからの参加を得て大阪府立大ならびにNTT物性科学基礎研究所で開催した。さらに、国際活動の活性化と領域のアクティビティの発信を兼ねて、総務、会議、国際交流グループが協力してHQS国際会議を宮城蔵王で開催した。内外からハイブリッド量子に関係する研究者が集結し、約120名の参加があり、様々な国際的な共同研究を議論する絶好の機会となった。また、領域内インターンシップの制度を継続し、公募研究と計画研究の交流を促進するとともに、公募研究も含めた領域内の共同研究を推進し、領域内インターンシップをさらに活性化する目的で多くの勉強会を開催した。また、若手の第一人称による活動を推進すべく、若手が独自に組織する研究会などを支援し、平成29年度は領域会議とは独立に若手主催の会議を実施した。これらの活動を通じて若手のやる気は増しており、ハイブリッド量子への意識も末端まで広がっている。広報活動についても広報グループを中心にホームページの質を高め、領域ニュースレターを予定通り年3号のペースで発行した。また、領域外の研究者との交流や一般市民との交流を目指したアウトリーチ活動も順調に行った。特にダイヤモンドを用いたハイブリッド量子系についての市民講座は、ダイヤモンドが一般に広く魅力的に認識されていることもあり、想像を超える参加者があった。総括班としての総務、国際交流、会議、広報の各活動の連携や調整、計画研究や公募研究を含めた領域内交流に向けての活動もほぼ順調であり、全体として、「2)おおむね順調に進展している。」と自己評価した。中間審査において、研究領域の設定目的に照らして、期待どおりの進展が認められるとしてA評価を得ることができたことは、上記の自己評価が外部評価とも一致していることを裏付けている。
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Strategy for Future Research Activity |
ハイブリッド量子科学の確立に向けて円滑に目標を達成できるように総括班はH30年度以降もその活動を継続する。具体的には、領域内インターンシップや様々な勉強会などを企画推進する総務グループ、年2回の領域ミーティングなどを行う会議グループ、Webや広報活動、さらにはアウトリーチ活動を推進する広報グループ、国際活動支援基金の採択を受けて国際共同研究や国際インターンシップを推進する国際交流グループが連携を図り、ハイブリッド量子科学の研究推進をスムーズに行う。H30年度は領域として後半の公募研究がスタートすることから、特に新たに加わった公募研究グループと計画研究グループの研究協力が促進できるように努める。また、ハイブリッド量子科学の成果を内外に広くアピールするとともに、国際共同研究の推進を目指し、平成30年度はパリでフランスのこの分野でアクティブなグループと共同で国際会議を開催する。さらに、海外研究者を積極的に招待するなど国際共同研究を一層盛り立てる。H29年度に引き続きwebの充実を図り、領域ニュースレターを年3回継続的に発行する。さらに、「ハイブリッド量子」を広めるアウトリーチ活動をNIIと協力して行う。また、国際会議とは独立にアドバイザー、企業委員を招いた領域ミーティングを夏と冬に開催する。さらに、領域内インターンシップなど領域内での交流、ハイブリッド量子に向けた領域内の意識を高めることを目指して、小規模な勉強会、若手主体のセミナーなどを積極的に開催する。また、平成30年度の新しい試みとして企業委員との意見交換会を応用が期待できそうな研究について開催する。これらを効率的に推進するために、様々なルールや書式の整備を引き続き進めるとともに、これらの活動を支援するために、総括班に事務補佐員、総括と研究の両方を担当する博士研究員をおく。
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Research Products
(317 results)