2021 Fiscal Year Annual Research Report
Management of PLAMP research
Project Area | Establishment of PLAMP as a new concept to determine self and nonself for obligatory intracellular pathogens |
Project/Area Number |
20H05770
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
山本 雅裕 大阪大学, 微生物病研究所, 教授 (00444521)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
橋口 隆生 京都大学, ウイルス・再生医科学研究所, 教授 (50632098)
新崎 恒平 東京薬科大学, 生命科学部, 准教授 (70609990)
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Project Period (FY) |
2020-10-02 – 2023-03-31
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Keywords | PLAMP / マネジメント |
Outline of Annual Research Achievements |
当該年度は2月に班会議を行った。山本は、昨年度の班会議で紹介していた一細胞マニピュレータを使って細胞内小胞を吸引するという新技術がPLAMP研究に使えるか試験したという内容であったが、ポジティブコントロールが上手くいかなかったということで、この技術は手法としてまだ確立されておらず時期尚早という内容であった。一方で、病原体の側からPLAMP認識を阻害する病原性機構を探索するという試みは上手くいっており、トキソプラズマの転写因子が病原性因子の転写を制御して、PLAMP認識によるセルオートノマス免疫系を阻害するメカニズムはこれまでにない新たな概念であった。次に、新崎は、リソソームへの輸送に重要な役割を担うRab5をレジオネラがユビキチン化するというPLAMPを報告した。今後、Rab5ユビキチン化がRab5をLCVから解離させる分子機構の解明に期待された。橋口は、麻疹ウイルスとSARS-CoV-2、いわゆる、新型コロナウイルスの膜融合制御機構に関してであった。脳炎を起こす神経指向性の麻疹ウイルスの出現メカニズムを原子レベルで解明したことで、病態の理解だけでなく、PLAMPとしての宿主因子の同定やペプチドによる感染制御に向けた期待が持てる報告であった。新型コロナウイルスでは、PLAMPであるHAI-2による膜融合阻害を報告され、こちらも病態の個人差や年代差、性差の解明や新規治療法に繋がる可能性のある意義深い結果であった。膜融合を切り口にしたPLAMP研究によって、病原性解明と治療薬開発の両面が進展することを期待できる内容であり、それぞれの分担研究で、ウイルス、細菌、寄生虫のそれぞれで新しいPLAMP研究や探索が進み、PLAMPを合言葉に病原体と宿主の新たな相互作用が見えてくる内容であった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
変異型新型コロナウイルス感染拡大により、当該年度も研究代表者・分担者が一堂に会しての会議の開催が制限されたため。
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Strategy for Future Research Activity |
次年度以降は、ハイスピードなWeb環境を充実させ、Web会議の環境を整え会合、班会議、共同研究の進捗会議などを行っていきたい。
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