2021 Fiscal Year Annual Research Report
Integrated Sciences for Sustainable Human-Aqua Environment
Project Area | Integrated Sciences for Sustainable Human-Aqua Environment |
Project/Area Number |
21H05177
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
荒谷 邦雄 九州大学, 比較社会文化研究院, 教授 (10263138)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤岡 悠一郎 九州大学, 比較社会文化研究院, 准教授 (10756159)
内田 諭 九州大学, 言語文化研究院, 准教授 (20589254)
渡部 哲史 京都大学, 防災研究所, 特定准教授 (20633845)
伊藤 幸司 九州大学, 比較社会文化研究院, 教授 (30364128)
鬼倉 徳雄 九州大学, 農学研究院, 教授 (50403936)
田尻 義了 九州大学, 比較社会文化研究院, 准教授 (50457420)
江頭 進 小樽商科大学, 商学部, 副学長 (80292077)
百村 帝彦 九州大学, 熱帯農学研究センター, 教授 (80360783)
鬼丸 武士 九州大学, 比較社会文化研究院, 教授 (80402824)
松本 朋哉 小樽商科大学, 商学部, 教授 (80420305)
鈴木 英明 国立民族学博物館, グローバル現象研究部, 准教授 (80626317)
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Project Period (FY) |
2021-09-10 – 2026-03-31
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Keywords | 水共生学 / ゆらぎ / 水循環システム / 動態的解明 / 地球圏 / 生物圏 / 人間圏 |
Outline of Annual Research Achievements |
初年度にあたる令和3年度は、領域メンバー全員を対象としたメーリングリストに加えて、コミュニケーションツールとして「Slack」を導入し、計画研究組織間はもちろん、メンバー間の迅速な情報共有や連絡、活発な議論が可能となる体制を整備した。 領域全体の会議である「総括班会議」を令和3年度末までに合計3回開催し、領域全体のコミュニケーション体制や広報活動、分野横断研究の進め方などを議論した。議論の結果を受けて、不採択となった計画研究B01「みなと学」への対応として、B01の主要メンバーを総括班と各計画研究に組み入れ、B01で目指した人間圏の「歴史的な観点」からの調査研究が実施できるよう組織構成を再編成した。計画研究組織間の連携を密にする方策として、各計画研究組織が持ち回りでそれぞれの研究内容を紹介しあう定例の全体定例Web 研究会を開始することを決定し、第1回を令和3年度末に開催した。さらに、令和4年度から開始となる公募研究の募集案を総括班の「公募研究連絡会議」のメンバーが中心となって作成し、最終的に4つの計画研究関連分野に2つの学際分野を加えた6研究分野での募集を実施した。 複数の計画研究組織が共同して調査・研究・社会実装まで行う共同フィールドに関しては、共同フィールドごとに、ブレインストーミング集会を開催し、情報の共有や話題の提供、興味深い事象の掘り起こしなどを図った。これらの準備段階を経て、令和3年度は、共同フィールドである佐賀県武雄市と福岡県糸島半島で領域メンバーによる合同巡検も実施した。 広報活動として、領域開始直後に本領域のHP を開設し積極的な情報発信を開始した。 令和3年度の活動の集大成として、令和4年3月6日(日)に、公開キックオフ・シンポジウム「水共生学の船出:水-ヒト-生き物が共生する未来を目指して」を福岡市内の会場とオンラインでの同時配信で開催した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究領域の研究のスタートにあたって最大の問題は、不採択となったB01「みなと学」への対応であった。この点については、研究実績の概要で述べたようにB01の主要メンバーを総括班と各計画研究に組み入れ、B01で目指した人間圏の「歴史的な観点」からの調査研究が実施できるよう組織構成を再編成したことに加えて、公募研究でも項目A01 で「日本における歴史社会水文学の展開に向けた高解像気候復元」の研究課題を採択し、「歴史的な観点」を地球圏の研究に取り入れた融合研究の展開を目指す体制を構築した。 また、採択時の所見として指摘された「用語の概念規定の明確化」に関する対応として、まず「ゆらぎ」に関する研究会を開催し、その議論に基づいて、本プロジェクトのキー概念である「ゆらぎの場」と「水共生学」に関するアンケート調査を公募研究関係者も含む全メンバーに実施した。これを今後も定期的に実施することで「ゆらぎ」をはじめとするキー概念の規定の明確化を目指す。 加えて、日本における水文学の第一人者である東京大学大学院工学系研究科の沖大幹氏に「総括班評価者」にご就任いただいた。沖氏にはキックオフシンポジム「水共生学の船出」(令和4年3月6日、於:福岡市)でご登壇いただいたが、今後も定期的に評価やアドバイスをいただく予定である。 一方、計画が最も遅れている点としては、共同フィールドについて、コロナ禍の影響でメコン流域における海外調査実施の目処も立たないまま、初年度を終えてしまったことである。この点は次年度以降の課題とした。 以上の結果から、総括班の活動については全体として「おおむね順調に進展している」と評価した。
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Strategy for Future Research Activity |
B01で目指した人間圏の「歴史的な観点」からの調査研究の継続、発展については、道東地域や小樽、北部九州の共同フィールドにおいて、B01 が調査対象とする予定であった古地図や古文書、新聞などの歴史資料を収集、デジタルデータ化することで、汎用性を拡張し、基礎資料としてそれぞれの計画研究の調査研究に活用するという取り組みを開始する。 総括班主催の研究会において、キー概念に関する意見交換や先行研究のレビュー、共同研究に向けた情報共有などを実施し、キー概念の規定の共有と水環境保全と水資源の持続的利用に向けての提案、社会貢献に繋げていく。異なる分野のデータや方法の統融合を進めるため、複数の計画研究班を横断する形での研究会も開催する。 共同フィールドに関しては、新型コロナの影響のため、残念ながら現地での合同調査研究を実施できていない海外フィールドのメコン川流域での調査の実現のために現地研究機関との事前調整を進める。国内の共同フィールド等の調査地で、オンサイトの議論を実施できる機会をつくるため、当該地域のステークホルダーとの事前調整を進め、一般向けのシンポジウムやワークショップ、合同巡検を積極的に開催する。 ホームページに加えて、本領域の活動を紹介する「ニュースレター」を定期的に発行し、情報発信や成果公表に努める。 東京大学大学院工学系研究科の沖大幹氏に加えて開発経済学者として著名なアジア開発銀行研究所長の園部哲史氏に「総括班評価者」にご就任いただき、今後もお二人から、定期的に評価やアドバイスをいただく。
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Research Products
(28 results)
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[Journal Article] Six-year population dynamics of seven passalid species in a humid tropical rainforest in Borneo.2021
Author(s)
Ueno, H., Araya, K., Meleng, P., Kaliang, C. H., Sakai, S., Kishimoto‐Yamada K., Kon, M, Takao Itiok, T., & Satake, A.
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Journal Title
Entomological Science
Volume: 24(4)
Pages: 399-409
DOI
Peer Reviewed / Open Access / Int'l Joint Research
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