2022 Fiscal Year Annual Research Report
The Natural Laws of Extreme Universe--A New Paradigm for Spacetime and Matter from Q uantum Information
Project Area | The Natural Laws of Extreme Universe--A New Paradigm for Spacetime and Matter from Quantum Information |
Project/Area Number |
21H05182
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
高柳 匡 京都大学, 基礎物理学研究所, 教授 (10432353)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
白水 徹也 名古屋大学, 多元数理科学研究科, 教授 (10282716)
石橋 明浩 近畿大学, 理工学部, 教授 (10469877)
中田 芳史 京都大学, 基礎物理学研究所, 特定准教授 (10808992)
奥西 巧一 新潟大学, 自然科学系, 准教授 (30332646)
遊佐 剛 東北大学, 理学研究科, 教授 (40393813)
小林 努 立教大学, 理学部, 教授 (40580212)
手塚 真樹 京都大学, 理学研究科, 助教 (40591417)
飯塚 則裕 大阪大学, 大学院理学研究科, 助教 (40645462)
堀田 知佐 東京大学, 大学院総合文化研究科, 教授 (50372909)
森前 智行 京都大学, 基礎物理学研究所, 准教授 (50708302)
堀田 昌寛 東北大学, 理学研究科, 助教 (60261541)
中島 秀太 大阪大学, 量子情報・量子生命研究センター, 准教授 (70625160)
泉 圭介 名古屋大学, 素粒子宇宙起源研究所, 講師 (90554501)
西岡 辰磨 大阪大学, 大学院理学研究科, 教授 (90747445)
上田 宏 大阪大学, 量子情報・量子生命研究センター, 准教授 (40632758)
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Project Period (FY) |
2021-09-10 – 2026-03-31
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Keywords | 量子情報理論 / 素粒子論 / 物性理論 / 宇宙論 / ゲージ重力対応 |
Outline of Annual Research Achievements |
本領域は量子情報をキーワードとして「極限宇宙の3問題」の解明を目的としており、その推進のために「領域運営」「分野融合」「若手育成」「国際活動」「広報」の各活動を開始し、以下のような実績を今年度は挙げた。まず、領域の運営方針を打ち合わせる「総括班会議」を総括班メンバー16名がオンライン会議を行う形式で毎月開催した。領域内の異分野融合を促進する目的で、複数の計画研究が主催し、その研究成果を報告・討論する「循環ミーティング」をオンライン会議の形で毎月開催した。また「領域オンラインコロキウム」を毎月開催し、国内外より異分野融合研究に実績のある著名な研究者をコロキウム講演に招へいした。2022年12月に神戸の国際会議場にて、領域メンバーのぼぼ全員が参加し、今年度の成果報告と来年度以降の研究計画の討論を行う「領域会議」を対面とオンラインを併用して開催した。2022年9月には 海外からも講演者を招へいして開催する「領域国際会議」を京都大学基礎物理学研究所にて開催した。若手研究者のみが出席する「若手研究会」と「第三回領域スクール」を2023年の2月に名古屋大学で開催した。また「第二回領域スクール」を2022年7月にオンラインで開催した。領域の若手研究者の異分野交流を目的に、若手が自分の所属とは異なる計画研究のグループを数週間程度訪問し共同研究を行う「若手循環プログラム」を8件実施した。例えば名古屋大の量子情報理論のポスドク研究者が京大基礎物理学研究所の素粒子論のグループを訪問し、共同研究を行い、論文も出版された。アウトリーチ活動として、「ニュースレター(第三巻)」を2023年3月に刊行した。また、「極限宇宙市民講演会(第一回)」をオンラインで開催し、領域代表の高柳と計画研究A01代表の森前が講演を行い、200名以上のオンライン参加者を得て、質問セッションも大盛況であった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
今年度も総括班の「領域運営」「分野融合」「若手育成」「国際活動」「広報」といった各種活動について、十分な実績を挙げることができた。毎月開催している「循環ミーティング」と「領域コロキウム」は異分野融合を促進することに貢献してきており、領域コロキウムは、外部の研究者にも公開しており、その情報を毎月アナウンスするメーリングリストには現在約1000名を超える方に登録していただいている。領域の運営に関しても、毎月16名の総括班メンバーのほぼ全員が出席する総括班会議をオンラインで開催しており、全員が知恵を出し合うことで本領域の異分野研究がスムーズに進展するように様々な配慮を行うことができた。実際に2022年度は、(各計画研究班内の多数の出版論文に加え)異なる計画研究の間の共同研究により8件の論文が出版された。神戸で2022年12月に開催された領域会議では90名に及ぶ領域メンバーが出席し、2022年9月に京都大にて開催された領域国際会議では、約100名が現地参加し、オンライン参加には500名以上の登録があった。2022年7月にオンラインで開催した第二回領域スクールでは、200名以上の登録があった。このように当領域は国内外から大きく関心を持たれており、研究協力者も増え続けている。若手育成の活動も、若手の交流を目的とする若手研究会を初めて名古屋大で開催し、64名の若手が参加した。そのうち18名が外国人研究者であり、国際的な環境で研究交流する機会を若手に提供することができた。アウトリーチ活動もこれまでのニュースレター刊行とツイッターによるアナウンスに加えて、初めての試みとして市民講演会をオンラインで開催した。当日は200名を超える方に参加いただき、講演後に行ったアンケートからも大変好評を博したことが分かり、毎年の領域行事として開催することになった。
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Strategy for Future Research Activity |
まず異分野融合と若手育成を促進する目的で、引き続き「循環ミーティング」と「領域コロキウム」を引き続き毎月開催する。領域メンバーが一堂に会し、領域の成果報告と研究計画の討論を行う年に一回の「領域会議」を大阪大学にて2024年9月に開催する予定。海外の最前線の研究の動向を把握して、領域の成果を海外に発信するために領域国際会議を沖縄科技大にて2024年10月に開催する予定。若手育成を目的とした「領域スクール」と「若手研究会」を2024年9月の物理学会直前の週に開催する予定。また若手の国内循環プログラムや海外派遣プログラムを計10件程度実施する予定。また、2024年度は第二回公募研究がスタートすることから、公募研究の研究代表者が領域メンバーと研究成果報告・研究交流を行うことを目的にオンライン・セミナーシリーズを毎月開催予定。公募研究で実験研究が増えたため、実験研究と理論研究の連携に重点おき、公募研究セミナーを運営していく予定。領域運営の定期的な打ち合わせために、「総括班会議」も毎月継続して開催する。広報活動として、領域ホームページをより充実させ、引き続きツイッター発信を行う。領域ホームページでは、領域の成果をアップデートしていく。来年度も領域の成果を広く知っていただくために、ニュースレターを年度末に刊行する予定。第三回の極限宇宙市民講演会も2024年秋に開催する予定。当領域の研究テーマを一般の読者のために平易に解説する「極限宇宙ガイド」も充実させる。
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Research Products
(19 results)