2011 Fiscal Year Annual Research Report
対称性の破れた凝縮系におけるトポロジカル量子現象の総括
Project Area | Topological Quantum Phenomena in Condensed Matter with Broken Symmetries |
Project/Area Number |
22103001
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
前野 悦輝 京都大学, 理学研究科, 教授 (80181600)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田仲 由喜夫 名古屋大学, 工学研究科, 准教授 (40212039)
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Keywords | トポロジー / 量子凝縮系 / 超伝導材料・素子 / 低温物性 / トポロジカル絶縁体 |
Research Abstract |
本年度は、公募研究を含めた領域組織の活動を軌道に乗せ、メンバーの共通認識を深める様々な活動を実施した。 (1)「総括班会議」:4、9、12月に招集し、研究遂行や運営方針について協議した。9月には公募研究キックオフミーティングも合わせて行った。 (2)「領域研究会」:12月に岡山大学で年次報告会を兼ねて公開で開催した(参加者約150名)。各セッションには本領域の特徴を生かし、物理概念を共有する複数の既存分野にまたがる講演を配置した。またH24年5月に名古屋で開催するトポロジカル量子現象国際会議(TQP2012)の組織委員会を立ち上げて準備を進めた。 (3)「集中連携研究会」:複数の計画研究現に共通のテーマとして「スピン三重項超流体の秩序変数」、「反転対称性破れの超伝導」(新学術領域「重い電子系」と共催)、「奇周波数ペアリング」について、各30-50名規模の研究会を開催した。 (4)「若手国際会議」:若手メンバーの運営で11月に滋賀県で開催。関連分野で活躍の若手研究者を国内外問わず集めた。 (5)「若手相互滞在プログラム」:大学院生や若手研究者が1-2週間程度「国内留学」するプログラムを引き続き実施し、計画班や専門分野を超えた人的交流を行った。 (6)「ニュースレター」:冊子体で第2号を2月に発行し、各計画班の研究成果の報告、解説記事、新メンバーや研究会活動の報告などを盛り込んだ。 (7)「WEB広報」:成果公開や情報発信のWEBサイトを充実させ、市民との対話にも活用している。 (8)「評価班」:国内アドバイザーに領域研究会およびその会期中の総括班会議に参加いただき、研究遂行や領域運営についての助言・評価を頂いた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
理由:集中連携研究会や領域研究会での研究発表や討論を中心にして、「バルク・エッジ対応」、「奇周波数ペアリング」、「スピン三重項超流体の固有角運動量」など各研究班個別の研究成果を超えた、本領域ならではの相乗効果的成果が予想以上の展開で挙がっている。
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Strategy for Future Research Activity |
H24年5月に開催のトポロジカル量子現象国際会議(TQP2012)やH24年6月と12月の集中連携研究会を軸に、これまで得られた各班での研究成果を領域でしっかり共有し、研究成果の出始めているトポロジカル量子現象のいくつかの重要な実験についても確固たる成果につながるよう支援する。またHPを充実させてメンバー間での情報交換と成果発信の機能を強化する。
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Research Products
(25 results)