2013 Fiscal Year Annual Research Report
感染・炎症が加速する発がんスパイラルとその遮断に向けた制がんベクトル変換
Project Area | Conversion of tumor-regulation vector to intercept oncogenic spiral accelerated by infection and inflammation |
Project/Area Number |
22114001
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
畠山 昌則 東京大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (40189551)
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Project Period (FY) |
2010-06-23 – 2015-03-31
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Keywords | 癌 / 感染症 / 細菌 / 炎症 / シグナル伝達 |
Research Abstract |
平成25年度は研究代表者に加え連携研究者である総括班員(7名)が下記の活動を通して、「感染・炎症が加速する発がんスパイラルとその遮断に向けた制がんベクトル変換」研究の目的達成に向けた領域運営を進めた。まず、平成25年6月に東京大学において総括班会議を開催した。同時に、計画研究班ならびに新規公募研究班の代表者による研究進捗発表会を開催し、新学術領域としての今後の研究の進め方や現在進行中の共同研究あるいは新たな共同研究の可能性に関する討議を行った。本領域研究においてこれまでに得られた研究原理ならびに技術資源を、治療を含めた応用研究に進めることを念頭においた共同研究はおおむね順調に進んでいると評価できた。また本領域では、当該研究分野の学問的水準を常に世界の最高レベルに維持すべく、感染・炎症がんに関連した研究分野において指導的立場にある、あるいはきわめて活発な研究を進める国内外研究者を招聘する国際シンポジウムを毎年開催し、海外との積極的な共同研究を推し進めている。平成25年度は札幌(オーガナイザー:北海道大学医学系研究科瀬谷司教授)において第4回目の国際シンポジウムが開催され、海外から3名の講演者を招き成功裏に終了した。平成26年度の国際シンポジウムは神戸での開催を予定している。個々の班員は、がん研究の社会還元のため市民公開講座を積極的に進めるとともに、新聞報道などにより具体的な研究成果の発信に努めた。また、「発がんスパイラル」ホームページの内容の随時更新と一層の充実化に努めるとともに、10月に計画ならびに公募研究の進捗報告を中心とした3報目の「発がんスパイラル」会報を発行し、班員間の情報交換を進める中での連携強化を図った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
平成24年度に行われた班全体の活動に対する外部評価ならびに文部科学省による中間評価(A評価)において示された指針に従い、平成25年度も順調な班の運営と有益な研究協力体制の構築が進められたと考える。過去4回にわたり開催された国際シンポジウムも質の高いレベルで成功裏に終了しており、領域研究の一層の活性化に大きな役割を果たしてきたと考える。
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Strategy for Future Research Activity |
新学術領域としての「発がんスパイラル」研究は順調に進んでいると考えており、所期の計画からの大きな変更点はない、平成26年度は本領域研究の最終年となるため、これまでに進めてきた基礎研究の成果を学術論文の発表等を通してしっかりと社会に還元するとともに、それらの研究を通して築き上げられた新たな学理を、新たながんの予防・診断・治療につなげる研究を積極的に推進するための班運営を行っていきたい。
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Research Products
(47 results)