2015 Fiscal Year Annual Research Report
Project Area | Innovative Materials Engineering Based on Biological Diversity |
Project/Area Number |
24120001
|
Research Institution | Chitose Institute of Science and Technology |
Principal Investigator |
下村 政嗣 千歳科学技術大学, 理工学部, 教授 (10136525)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
長谷山 美紀 北海道大学, 情報科学研究科, 教授 (00218463)
石田 秀輝 東北大学, 環境科学研究科, 教育研究支援者 (10396468)
針山 孝彦 浜松医科大学, 医学部, 教授 (30165039)
森 直樹 京都大学, 農学研究科, 教授 (30293913)
劉 浩 千葉大学, 大学院工学研究科, 教授 (40303698)
大園 拓哉 国立研究開発法人産業技術総合研究所, 機能化学研究部門, 主任研究員 (40344030)
穂積 篤 国立研究開発法人産業技術総合研究所, 構造材料研究部門, 研究グループ長 (40357950)
細田 奈麻絵 国立研究開発法人物質・材料研究機構, ハイブリッド材料ユニット, グループリーダー (50280954)
齋藤 正男 東北大学, 多元物質科学研究所, 名誉教授 (70302239)
野村 周平 独立行政法人国立科学博物館, 動物研究部, 研究主幹 (80228361)
松尾 保孝 北海道大学, 電子科学研究所, 准教授 (90374652)
|
Project Period (FY) |
2012-06-28 – 2017-03-31
|
Keywords | 生物多様性 / ナノテクノロジー / 博物館 / 国際標準化 / データベース / ナノスーツ / 教科書編集 |
Outline of Annual Research Achievements |
本領域は、生物学・工学・環境科学の異分野連携によって、「生物多様性」に学び「人間の叡智」を組み合わせた新しい学術領域としての「生物規範工学」を体系化し、技術革新と新産業育成のプラットフォームとなる「バイオミメティクス・データベース」を構築するとともに、生物学と工学に通じた人材を育成することを目的としている。27年度は以下の成果を達成した。 (1)「バイオミメティクス・データベース」に基づく画像検討会を定例化し、生物規範工学オントロジーの活用をも含め、バイオミメティクス推進協議会、ナノテクノロジービジネス推進協議会と産学連携に向けた連携を図った。(2)ナノテクノロジープラットフォーム等と連携し、biomimetic biofilmであるナノスーツ法を利用して、魚類や植物など湿潤状態の試料や、生きた状態での表面微細構造観察を行った。(3)国際標準化ISO TC266 Biomimeticsの国内審議委員会と連携して、第5回国際委員会を10月に京都で開催するとともに、国際会議Engineering Neo-biomimetics VIを開催した。(4)高分子学会、日本化学会、日本応用動物昆虫学会等との共催講演会、研究会を継続的に開催した。国際ナノテクノロジー展において”バイオミメティクス・ネットワーク・ジャパン”を出展し、メインシアターにおいて一般向け講演会を開催した。(5)日刊工業新聞社から啓蒙書「トコトンやさしいバイオミメティクスの本」、東海大学出版部から国立科学博物館叢書「生物の形や能力を利用する学問バイオミメティクス」を出版し、Springer社刊アトラスの編集を行った。(6)アウトリーチ活動として科学技術館『春休み特別展「海!!未来をひらく!海からの贈り物」』を協賛し、国立科学博物館企画展「生き物に学び、くらしに活かす 博物館とバイオミメティクス」の主催企画を行った。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
「バイオミメティクス・データベース」を異分野連携、班間連携、さらには産学連携に供する仕組み作りを行い、課題と方策が明確になった。ナノスーツ法の普及により、生きた状態での表面微細構造と機能の相関に関する新たな情報が得られるようになった。国際標準化ISO TC266 Biomimetics第5回国際委員会において、我が国から提案したオントロジー・エンハンスド・シソーラスがWG4として正式に発足することになった。関連の学協会、産業界、博物館ネットワーク、地域等が有機的に連携し、我が国における本分野の推進をはかる組織として、”バイオミメティクス・ネットワーク・ジャパン”の構想を具現化することができた。本分野に関する啓蒙書、専門書、教科書等を継続的に出版し、博物館等におけるセミナー、企画展示等を開催することで、本新学術領域を広く普及することができた。
|
Strategy for Future Research Activity |
(1)研究項目A01 におけるバイオミメティクス・データベースと画像検索システムとオントロジー工学、ならびに研究項目C01におけるBioTRIZを研究項目B01の各研究者が有効に活用することで、論文発表などの具体的な成果に結びつけるために、27年度より定期的に開催している“画像検討会”を促進し、計画班・公募班の研究を補完強化する。バイオミメティクス推進協議会、高分子学会バイオミメティクス研究会等との連携を図り、シーズオリエンテッドのみならずニーズオリエンテッドの双方から利用できるシステムを構築するとともに、生物学へのフィードバックを図る。(2)「サブセルラー・サイズ構造」の真の描像と機能発現機構解明を目的として、“生きた状態で生物の高解像度SEM観察”を可能とする技術である“ナノスーツ法”の実習普及をはかる。(3)国際標準化については、ISO TC266 Biomimetics国内審議委員会との連携のもと、我が国から提案したWG4 Knowledge infrastructure of biomimeticsの成立に向けて第6回国際委員会において主導的立場を取るとともに、バイオミメティクス・データベースのデータ・ジャーナル化を視野にいれ、パリ自然史博物館等と国際的博物館ネットワーク形成の礎を固める。(4)高分子学会、日本化学会、日本顕微鏡学会、日本応用動物昆虫学会等の諸学会との共催講演会、研究会を継続的に開催し、積極的に異分野連携を図る。(5)定期開催している国際シンポジウムの他に、nanotech展などの大規模展示会において研究成果の発信を行うとともに、国立科学博物館等において企画展を開催しアウトリーチ活動に資する。(6)教科書編集委員会において学部向け日本語教科書ならびに英語出版物を編集する。
|
Research Products
(69 results)
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
[Journal Article] Protein oxidation mediated by heme-induced active site conversion specific for heme-regulated transcription factor, iron response regulator2015
Author(s)
C. Kitatsuji, K. Izumi, S. Nambu, M. Kurogochi, T. Uchida, S-I. Nishimura, K. Iwai, R. Mark, M. R. O’Brian, M. Ikeda-Saito, and K. Ishimori
-
Journal Title
Scientific Reports
Volume: 6巻
Pages: 18703-18703
DOI
Peer Reviewed
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
[Presentation] 生物に学ぶ摩擦制御材料2015
Author(s)
平井 悠司(研究協力者)
Organizer
分子ナノテクノロジー第174委員会セミナー
Place of Presentation
京都大学東京品川オフィス(東京都港区)
Year and Date
2015-09-08 – 2015-09-08
Invited
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
[Book] 顔の百科事典2015
Author(s)
野村 周平 (著)、日本顔学会 (編集)
Total Pages
640 (38-43)
Publisher
丸善出版株式会社
-
-
-