2019 Fiscal Year Annual Research Report
高次細胞機能制御を可能とする非天然型アミノ酸含有環状ペプチド中分子の創製
Project Area | Middle molecular strategy: Creation of higher bio-functional molecules by integrated synthesis. |
Project/Area Number |
15H05837
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
土井 隆行 東北大学, 薬学研究科, 教授 (90212076)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
塚本 裕一 横浜薬科大学, 薬学部, 教授 (70323037)
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Project Period (FY) |
2015-06-29 – 2020-03-31
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Keywords | 中分子 / 環状ペプチド / 非天然型アミノ酸 / フロー合成 / 反応集積化 |
Outline of Annual Research Achievements |
(1)強力な抗腫瘍活性を有するアプラトキシンAの類縁体で当研究室で開発したアプラトキシンM16について4つの不斉中心を有する脂肪鎖部位の改変体を合成し、合成の効率化を図るとともに構造活性相関を明らかにした。すなわち、アプラトキシンAの35位に相当する水酸基は活性発現に必須であること、脂肪鎖を簡略化し4,5,6員環を導入して立体配座の固定化を図った類縁体についてもHCT-116ガン細胞に対して強い細胞毒性を示すことを明らかにした。 (2)耐性菌に対しても強い抗菌作用を示すテイクソバクチンの全合成研究を行なった。活性発現に重要であることが報告されているエンドラシジジン(End)部位の簡便合成法を開発し、これを含む環状デプシペプチド部位の合成を試みた際、End中の環状グアニジン部位の保護基が問題になることがわかった。通常用いるBoc基では環化反応の際に脱離することがわかったが、新たにアリル保護基を導入する方法を開発し[Synthesis, 2020]、それを用いて環化の際の問題を解決した。さらに固相法を用いた全合成へと展開している。 (3)環状デプシペプチド天然物デストラキシンEのヒドロキシカルボン酸部位の側鎖を改変した類縁体を15種類全合成し、破骨細胞抑制活性を評価した。その結果、天然物に存在する(S)の立体配置をもつエポキシドが非常に重要であることを見出したことを含め、詳細な構造活性相関を報告した[Eur J Org Chem 2019]。 (4)ガン細胞に対して細胞毒性を有し、極めて歪んだアザパラシクロファン構造をもつハウアミンA, Bおよびその類縁体の全合成を達成し、不安定とされていたハウアミンBについてもそのギ酸塩として安定に単離できることを見出した。そして、それらの細胞毒性評価を行ない、構造活性相関を明らかにした[Chem Eur J, 2020]。
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Research Progress Status |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(22 results)