2018 Fiscal Year Annual Research Report
Project Area | Neo-virology: the raison d'etre of viruses |
Project/Area Number |
16H06433
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
川口 寧 東京大学, 医科学研究所, 教授 (60292984)
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Project Period (FY) |
2016-06-30 – 2021-03-31
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Keywords | ウイルス / HSV / 潜伏感染 / 共生維持機構 / 免疫回避機構 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究領域の目的である「長年、病態発現機構に偏重した解析がなされてきたウイルスを、地球生態系の構成要素として捉え直し、地球生態系の恒常性維持機構に果たす意義を解明する」を鑑み、本研究では単純ヘルペスウイルス(HSV: herpes simplex virus)をモデルとして、ヒトにおいて唯一潜伏感染するヘルペスウイルスの宿主との共生の成立・維持機構や感染享受ともいえる潜伏感染の生理学的意義を、腸内細菌叢との相互作用を含め、多面的に解析することを目的としている。 本年度は、HSVと宿主との共生維持機構に関して解析を行った。その結果、宿主との共生維持に重要と考えられるウイルス粒子産生機構、および宿主の自然免疫との相互作用を明らかにした。具体的には、HSVが宿主のESCRT-III機構を乗っ取って核内膜からの出芽を引き起こすことで効率よく細胞内で増殖していること、また、宿主のmTORC2が二重鎖RNAセンサーであるToll like receptor 3 (TLR3)を制御することでHSV脳炎を抑制していることが明らかになった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
HSVと宿主との共生維持を可能とするウイルス粒子産生機構、およびHSVに応答する自然免疫機構には未解明の点が多かった。今回、これらを制御する分子メカニズムの一旦を明らかにし、評価の高い国際雑誌(Nature CommunicationsおよびNature Immunology)において発表するとともに、プレスリリースを行い、成果を広報した。
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Strategy for Future Research Activity |
本年度に引き続き、HSVの宿主との共生維持機構に関して、HSVの宿主免疫回避機構や感染維持に必要な機構を中心に解析を行い。その分子メカニズムを明らかにする。また、HSV潜伏感染モデルマウスを用いて、HSV潜伏感染の生理学的意義を、腸内細菌叢への影響を基軸として多面的に解析する。
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Research Products
(7 results)
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[Journal Article] Combating herpesvirus encephalitis by potentiating a TLR3-mTORC2 axis.2018
Author(s)
R. Sato, A. Kato, T. Chimura, S.-I. Saitoh, T. Shibata, Y. Murakami, R. Fukui, K. Liu, Y. Zhang, J. Arii, G.-H. Sun-Wada, Y. Wada, T. Ikenoue, G. N. Barber, T. Manabe, Y. Kawaguchi, and K. Miyake.
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Journal Title
Nature Immunology
Volume: 19
Pages: 1071-1082
DOI
Peer Reviewed / Open Access
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