2006 Fiscal Year Annual Research Report
情報爆発に対応する高度にスケーラブルなソフトウェア構成基盤
Project Area | Cyber Infrastructure for the Information-explosion Era |
Project/Area Number |
18049015
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
近山 隆 東京大学, 大学院新領域創成科学研究科, 教授 (40272380)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
湯淺 太一 京都大学, 情報学研究科, 教授 (60158326)
上田 和紀 早稲田大学, 理工学術院, 教授 (10257206)
田浦 健次朗 東京大学, 大学院情報理工学系研究科, 助教授 (90282714)
遠藤 敏夫 東京工業大学, 学術国際情報センター, 産学官連携研究員 (80396788)
横山 大作 東京大学, 大学院新領域創成科学研究科, 助手 (80345272)
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Keywords | 計算機システム / ソフトウェア学 / ハイパフォーマンスコンピューティング / 並列分散処理 / アルゴリズム / プログラム言語 / 計算モデル / 資源管理機構 |
Research Abstract |
平成18年度は、計算キデル・記述体系、資源選択・割当機構、ツール群、の相互に依存する密接な関連を持つ課題について、目的とする実行基盤の特質を明らかにし、構築するモデルや機構が果たすべき役割を明らかにする概念設計と、ツールの基礎技術整備を行なった。計算モデル・記述体系については、統合スケーラブル計算モデルとして、階層グラフ書き換え言語LMNtalについて、既存の代表的計算モデルとの関係付け、処理系機能拡充、ハイブリッド制約処理技法の開発、高性能並列検証の記述・実行方式の検討を行なった。また、通信コストに着目した計算量モデル「アクセス計算量」について、具体的なアルゴリズムの解析と実効性の検証を行なった。資源選択・割当機構については、記憶資源管理にっいて、実験プラットフォームとしてJava上のLispインタープリタJAKLDをC言語に書き直し、メモリ管理を明示的に行うようにし、この上で種々のゴミ集めアルゴリズムの実装に成功した。また、計算資源管理について、使用するCPUの一部のみがアクセラレータを持つ不均一な計算環境で、不均一な資源を適切に割当てて利用する方式を設計・実装、汎用プロセッサのみの場合に比して24%程度の性能向上を得た。ツール群については、動的で非均質な環境でスケーラブルな分散並列処理を行なうためのツール群について、その基礎となる研究開発を行なった。ネットワーク通信にっいては経路の自動最適化方式を設計、未知の構造を持つネットワークの末端間遅延測定の結果からネットワーク構造を効率的に推定、それに基づいてデータ・ブロードキャストを最適化することにより、ナイーブな方法に比して4倍程度の効率向上を得た。
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Research Products
(8 results)