2007 Fiscal Year Annual Research Report
情報爆発に対応する高度にスケーラブルなソフトウェア構成基盤
Project Area | Cyber Infrastructure for the Information-explosion Era |
Project/Area Number |
18049015
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
近山 隆 The University of Tokyo, 大学院・新領域創成科学研究科, 教授 (40272380)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
湯淺 太一 京都大学, 情報学研究科, 教授 (60158326)
上田 和紀 早稲田大学, 理工学術院, 教授 (10257206)
田浦 健次朗 東京大学, 大学院・情報理工学系研究科, 准教授 (90282714)
遠藤 敏夫 東京工業大学, 学術国際情報センター, 産学官連携研究員 (80396788)
横山 大作 東京大学, 大学院・情報理工学系研究科, 科学技術振興特任教員 (80345272)
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Keywords | 計算機システム / ソフトウェア学 / ハイパーフォーマンス・コンピューティング / 並列分散処理 / アルゴリズム / プログラム言語 / 計算モデル / 資源管理機構 |
Research Abstract |
本研究においては情報爆発時代に対応する高度にスケーラブルで柔軟なソフトウェア構成基盤を構築するための基礎技術の確立を目的とし、平成19年度においてはシステムを構成すべきモジュールの機能設計を行った。以下にその主要な成果を示す。 1.並列システム検証要素技術である、充足可能性問題およびLTLモデル検査の並列実行方式を検討し、充足可能性問題に対しては55PEの分散システム上で10倍程度の速度向上を達成、LTLモデル検査については情報遷移グラフの典型的な性質を明らかにした。 2.前年度までに設計したスケーラブルな計算モデルの検証のために、並列計算モデルLMNtalの高速で軽量な処理系SLIMを構築、ひと桁程度の大幅なメモリ効率向上を実現した。 3.前年度までに設計した大規模データの処理に耐えるメモリ管理機能実現のためのメモリ管理実験プラットフォーム上で、実時間でのゴミ集めを行えるMostly Parallel GC,Train GCの両アルゴリズムを実装し、実験プラットフォームとしての機能を完成した。 4.動的で非均質な環境でスケーラブルな分散並列処理を行なうために必要な諸機能の実現のための基礎となるツール群を整備した。具体的には、バッチスケジューリングシステムを介した資源獲得機構、動的なプロセス増減機構、共有プラットフォームIntriggerの利用状況ログ機構を導入した。これらに基づき、広域にまたがるファイルシステム共有機構の提供、異常検知機構の導入の検討を行った。 5.ネットワーク性能を短時間の測定と推論で正確に推定する方式、およびそれに基づいた効率的なブロードキャストアルゴリズムを設計・実装し、6地点300以上のノードからなる分散システムの各リンクを1〜2分程度で正確に測定可能にし、効率的な通信経路の自動設計に必要な構成情報の効率的取得を可能にした。
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Research Products
(19 results)