2007 Fiscal Year Annual Research Report
海洋に沈着する大気粒子中の微量元素と有機物質および海洋起源大気粒子の生成過程
Project Area | Linkages in biogeochemical cycles between surface ocean and lower atmosphere |
Project/Area Number |
18067005
|
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
植松 光夫 The University of Tokyo, 海洋研究所, 教授 (60203478)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
河村 公隆 北海道大学, 低温科学研究所, 教授 (70201449)
三浦 和彦 東京理科大学, 理学部, 講師 (00138968)
長田 和雄 名古屋大学, 大学院・環境学研究科, 准教授 (80252295)
|
Keywords | 環境分析 / 環境変動 / 大気現象 / 地球化学 / 地球変動予測 |
Research Abstract |
4月の淡青丸BLOCKS航海(KT-07-7)において三陸沖ブルーム海域で黄砂現象の出現に合わせ、大気と海洋の同時観測を行った。エアロゾル飛行時間型質量計(ATOFMS)を整備し、装置特性の把握と微小粒子分析(120nmまで)を可能にし、3月から沖縄辺戸岬集中観測を行った。船舶用として搭載可能なシステムに改良する。(植松) 小笠原諸島・父島にて2001年より2007年までに採取した海洋エアロゾル分析の結果、全炭素濃度(0.2-4.5μgm^<-3>)と全窒素濃度(0.02-3μgm^<-3>)は冬から春に高く夏から秋に低い同様の傾向を示した。偏西風によるアジア起源の汚染物質の大気輸送が重要で、この数年間に炭素・窒素濃度の増加傾向が認められた。安定炭素同位体比(-27to-15%。)も近年増加傾向を示し、化石燃料起源の有機物の寄与が増加の可能性がある。(河村) 昨年度に製作した温度制御型シェルターヘモニタリング型SMPS(TSI 3034 10〜487nm)を入れ、淡青丸BLOCKS航海、岩手県大槌、みらいMR07-4航海、辺戸岬集中観測で粒径分布の無人自動測定をした。明確な生物起源気体による新粒子生成は見られなかったが、粒径分布のレベルを比較することができた。結果の一部についてはエアロゾル学会、大気電気学会にて発表した。また、落石岬ステーションを視察し、2008年春に観測することにした。(三浦)。 昨年度の検討結果を踏まえた高感度マイクロフローアンモニア計を作成し、実大気中のガス態アンモニア濃度とエアロゾル態アンモニウム濃度を交互に測定できるように、諸条件の最適化をおこなった。辺戸岬集中観測に参加し、アンモニア濃度とガス-粒子形態比の時系列変化を観測するとともに、板東班の高見班員と協力して、アンモニウムイオンや硝酸、硫酸イオンなどの粒径別濃度データを得た。(長田)
|
Research Products
(59 results)