2008 Fiscal Year Self-evaluation Report
Ecosystem responses by epipelagic organisms to dust flux and its feedback to climate
Project Area | Linkages in biogeochemical cycles between surface ocean and lower atmosphere |
Project/Area Number |
18067008
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Science and Engineering
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
津田 敦 The University of Tokyo, 海洋研究所, 准教授 (80217314)
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Project Period (FY) |
2006 – 2010
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Keywords | 鉄 / ダスト / 生態系変動 / 亜熱帯太平洋 / 動物プランクトン / 台風 |
Research Abstract |
本研究ではダスト分布、水色画像をもとに有効な観測点を設定して、鉄、窒素固定生物の空間分布を把握し、ダスト降下に伴う窒素固定生物のブルーム(大増殖)の時間変化を追うことによって食物網構造、物質循環の変化を解明する。これらが明らかなれば、地球規模での窒素循環の解明と今後の予測、氷期-間氷期における二酸化炭素変動、窒素循環進化の理解を飛躍的に進む。さらに栄養塩供給の少ない亜熱帯海域では、台風の通過が栄養源の供給を行っていると考えられるが、この評価に関する観測や実験は全く行われてこなかった。 亜熱帯域での白鳳丸航海では、調温水槽を用いて、台風通過をシミュレーションする培養実験を行い、現場では観測できない生物群集の応答を明らかにし、モデル課題、衛星課題らと共同し、台風通過が亜熱帯生物群集に及ぼす影響とそのフィードバックを解明する。 さらにダストや台風通過に伴う生態系変動を研究する対象として大型カイアシ類Neocalanus gracilis とEucalanus californicus を絞り込み、当プロジェクト関連航海の試料に加え過去の航海の試料を解析し、その地理分布とおおよその生活史解明を試みる。 また、期間中に実施される研究航海においては、植物、動物の生物群集組成を明らかにし、生物起源気体を研究対象とした課題へ情報提供し、生物組成が気体発生に及ぼす影響とその気候へのフィードバックを明らかにする。
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Research Products
(8 results)
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[Remarks] 研究代表者が主導した一連の鉄散布実験に対して研究代表者が2007年生態学琵琶湖賞に選出された。
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[Remarks] 業績3は2009年日本海洋学会日高論文賞に選ばれた。
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[Remarks] プロジェクトの研究成果は計3回、新聞報道で取り上げられた(2007年5月2日中日新聞、2007年5月12日朝日新聞滋賀版、2008年10月9日朝日新聞)。