2008 Fiscal Year Annual Research Report
有機-金属ヘテロナノ界面光強結合反応場における反応制御
Project Area | Strong Photons-Molecules Coupling Fields for Chemical Reactions |
Project/Area Number |
19049006
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
及川 英俊 Tohoku University, 多元物質科学研究所, 教授 (60134061)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
増原 陽人 東北大学, 多元物質科学研究所, 助教 (30375167)
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Keywords | ヘテロナノ界面 / 表面プラズモン / 共役系高分子 / 光強結合場 / 二光子励起 / プラズモン励起 / 固相重合 / 有機・高分子ナノ結晶 |
Research Abstract |
本研究課題では, 有機-金属ヘテロナノ界面における表面プラズモン(SP)励起反応の例証とその反応制御法の確立, 新たなハイブリッドナノ構造体の創製を主たる研究目的とした. バルク金属あるいは金属ナノ粒子におけるSP共鳴場と光応答性分子またはその分子集団との相互作用はまさに光-分子強結合反応場であるが, 化学反応への適用例証は皆無であった. 本年度は前年度に引き続き反応場用基板とその場における可視光重合について詳細に検討した. 以下に研究成果をまとめる. (1) SP励起重合の一般的可能性を検証するために, ポリスチレン微粒子(PSL)最密充填構造を平坦基板上に形成させた後, 金蒸着を施し, PSLを除去して得られる金-NSL(Nano-sphere Lithography)基板を作製した. この基板を用いて, フォトレジストSU-8の可視光重合(Xeランプを使用)を試みた. その結果, 六方最密充填構造を維持した領域のみにSU-8重合体が形成されている様子がSEM観察から明らかとなった. つまり, 規則構造化が乱れ, 金ナノ構造体間ギャップが広がっている領域ではSP励起重合が起きないことを意味する. (2)共沈法を用いて銀ナノ粒子とジアセチレン(DA)結晶複合体を作製した後, 紫外線照射を行うとDA結晶全体に渡って固相重合が進行し, 銀-ポリジアセチレン(PDA)バルク複合体が生成した. これに対して, 可視光照射を行った後, リンスした試料をSEM観察すると明らかにコア-シェル型の銀PDAナノ結晶体が得られた. つまり, 銀ナノ粒子表面近傍でのSP(二光子)励起固相重合を示唆する結果である.
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Research Products
(11 results)