2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project Area | Novel States of Matter Induced by Frustration |
Project/Area Number |
19052002
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
廣田 和馬 Osaka University, 理学研究科, 教授 (90272012)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松浦 直人 大阪大学, 助教 (30376652)
大和田 謙二 日本原子力研究開発機構, 量子ビーム応用研究部門, 研究員 (60343935)
野口 祐二 東京大学, 先端科学技術研究センター, 准教授 (60293255)
森 茂生 大阪府立大学, 工学研究科, 教授 (20251613)
富田 裕介 東京大学, 物性研究所, 助教 (50361663)
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Keywords | リラクサー誘電体 / 中性子散乱 / 放射光X線散乱 / 電子顕微鏡・電子線回折 / 結晶成長 / 有効格子模型 / 本質的不均質性 / フラストレーション |
Research Abstract |
我々はリラクサーの巨大異常誘電応答の起源をフラストレーションに起因する「不均質性」に求め、その特有の現象を記述する枠組みを構築することを目的として、「物質合成と新物質探索」「複数の微視的プローブの相補的利用」「空間的階層性を考慮した理論の構築」を行っている。平成20年度は以下のような研究成果を挙げた。 ・トップシード溶液結晶成長法による(Na、Bi)TiO_3などの大型単結晶の育成に成功した。 ・Pb(Mg_<1/3>Nb_<2/3>)O_3-xPbTiO_3濃度傾斜単結晶試料を用いて放射光x線回折を行い、T-x相図をx方向に変化させながらMorphotropic Phase Boundaryの存在を確認した。 ・Pb(Zr_<1/3>Nb_<2/3>)O_3-9%PbTiO_3単結晶を用いて誘電率と放射光X線回折の同時測定を行い、巨視的な誘電率異常と微視的なPolar Nano-Region生成に起因する散漫散乱の温度変化が一致していることを実証した。 ・電子線回折によりPMNリラクサーのもつ不均質状態の実空間階層構造を明らかにした。 中性子散乱用高温ファーネスを作成し、それを用いてPMNやNBTの高温領域のダイナミクスに関する実験を行い、とくにWaterfall現象に関して新しい知見を得た。 ・原子レベルのランダムネスと分極による相互作用を取り入れた有効的格子模型を構築し、Pb(In_<1/2>Nb_<1/2>)03の基底状態のランダムネス依存性を再現することに成功した。
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Research Products
(41 results)