2007 Fiscal Year Annual Research Report
相関分光法を用いた凝集体タンパク質の品質評価の確立
Project Area | Protein community: organization and maintenance of protein functions |
Project/Area Number |
19058001
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
金城 政孝 Hokkaido University, 大学院・先端生命科学研究院, 教授 (70177971)
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Keywords | 生物物理 / 生体分子 / 蛍光測定 / 分子集合体 / 1分子検出 / タンパク質凝集体 / シャペロン / 分布関数 |
Research Abstract |
細胞の中では多くの分子が単独ではなくダイナミックに動き回り、離合集散しながら、細庖機能を担っている。さらに最近の研究によると,凝集体もその構造やサイズは様々であり,こうした構造やサイズを明らかにしなければ,シャペロン機能や品質管理のメカニズムと生物学的意義の解明は達成されい。このようなタンパク凝集体やタンパク質複合体の形成をいち早く検出するためには、元となる分子の挙動を細胞内で高感度に検出するシステムの構築が急務である。このために、本申請は、凝集体や分子複合体の動的挙動を生きている細胞中で捉えるシステムの構築行うことを目的とする。初年度は、特に本領域の目的に合うように細胞、酵母などを対象として装置の改良とシステムの構築を行う。まず、全反射型蛍光相関装置の高感度化と安定化を行った。これまで申請者が開発した全反射型蛍光相関分光装置(Total Internal Reflection Fluorescence CorreIation Spectroscopy、 TIR-FCS)を用いて体膜結合性蛋白質の動態の検出を行ってきた。この装置をより安定な細胞測定用の装置とするためにオートフォーカス内蔵の顕微鏡システムへ移植し再構築した。次に本申請者の共同研究を通してこれまで細胞内PolyQの凝集体形成に及ぼすCCTの影響(Nature CeIl Bio 2006)、や、酵母プリオンの測定(Genes Cells 2006)から細胞内における凝集タンパク質はさまざまな大きさを有していることがわかってきた。細胞内の凝集体は一分子レベルのミクロな大きさから顕微鏡で観察可能なマクロな大きさまで連続的に分布しているもめと考えるのが自然である。そのために分布関数を用いた解析方法を検討し,実際に相関関数から拡散速度の分布関数として表現可能であることを示した。
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Research Products
(29 results)