2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project Area | Plant regulatory systems that control developmental interactions between meristems and lateral organs |
Project/Area Number |
19060012
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
荒木 崇 Kyoto University, 生命科学研究科, 教授 (00273433)
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Keywords | 植物 / 発生・分化 / シグナル伝達 / 茎頂メリステム / 成長相転換 / 花成 / 長距離シグナル / 蛋白質 |
Research Abstract |
平成19年度からの懸案として、われわれが用いているFT:EGFP蛋白質の場合には、胚軸接木法で検証できる長距離作用性の花成促進能がない点で、既報の結果と異なるという問題があった。これに関しては、われわれのデータの再評価・確認をおこない、まず、独立の4組の実験のいずれにおいても、葉数を指標とした花成促進が見られない(われわれの結果には再現性がある)ことを確認した。一方、既報のデータとの対応から、日数を指標とした測定もおこなった実験結果を解析したところ、既報の結果のように、日数を指標とした場合には花成促進がみとめられることがわかった。したがって、FT-GFPがもつ花成促進効果の長距離伝達能が限定的なものであり、花成促進の評価方法を選ぶことで検出可能になることがようやく確認できた(論文公表済み)。これにより、FT-GFPを用いた移動過程の可視化実験を遂行する見込みがたち、実験条件の細部の検討を平成20年度中に完了し、繰越による平成21年度に実際の解析をおこなった。その結果、1枚の成熟葉の葉身で局所的・一過的に発現させたFT-GFPが、(1) 茎頂分裂組織下部に輸送されること、(2) 地下部に向かう胚軸の維管束中にも見いだされること、さらに、(3) 発現させた葉の葉腋にある腋芽分裂組織にも輸送されること、の3点を確認できた。輸送された蛋白質の可視化と合わせて、T7タグを付加したFT蛋白質(FT-T7)の抗T7抗体による検出を用いて、輸送の時間的な側面の解析を進めるための準備をおこなった。物品費の一部は、そのための電気泳動装置の購入に充てた。
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Research Products
(14 results)
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[Journal Article] Long-distance, graft-transmissible action of Arabidopsis FLOWERING LOCUS T protein to promote flowering.2008
Author(s)
Notaguchi, M., Abe, M., Kimura, T., Daimon, Y., Kobayashi, T., Yamaguchi, A., Tomita, Y., Dohi, K., Mori, M., Araki, T.
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Journal Title
Plant & Cell Physiology 49
Pages: 1645-1658
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