2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project Area | Plant regulatory systems that control developmental interactions between meristems and lateral organs |
Project/Area Number |
19060013
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Research Institution | Nara Institute of Science and Technology |
Principal Investigator |
島本 功 Nara Institute of Science and Technology, バイオサイエンス研究科, 教授 (10263427)
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Keywords | イネ / フロリゲン / 14-3-3タンパク質 / 多様性 |
Research Abstract |
これまでの研究から、私たちは短日植物イネにおいて、花成ホルモン(フロリゲン)の実体がHd3a/FTタンパク質であることを強く示唆する結果を得た。Hd3aタンパク質はイネの花成誘導条件である短日条件下に特異的に葉の篩部伴細胞で合成され、その後篩管を経由して茎頂メリステムへ移動し、花成を誘導すると考えられる。本年度はHd3a相互作用タンパク質を酵母two-hybrid法により同定しその機能解析を行うことで、Hd3aがタンパク質複合体として機能することを明らかにした。私たちはHd3a相互作用タンパク,質のひとつとして14-3-3タンパク質GF14cを見いだし、その機能を詳細に解析した。GF14cの過剰発現及び変異体の解析から、GF14cは花成の抑制因子であることが分かった。GF14cはHd3aと細胞質で複合体を形成していたので、GF14cはHd3aを細胞質に隔離することで花成を抑制する可能性が考えられた。 世界の栽培イネの開花時期には大きな品種間差がある。この多様性の分子基盤を解明するためか、世界イネ・コアコレクションを利用した解析を行った。コアコレクションの全系統についてイネ光周性花成関連遺伝子の塩基配列と発現量を網羅的に解析した結果、イネ開花時期の多様性はHd3aの発現量と高い相関を示すことが明らかとなった。さらにHd3aの発現量はHd3aプロモーターの配列、Hd1コード領域の多型、及びEhd1の発現量の3要素でよく説明できることが分かった。
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Research Products
(15 results)