2023 Fiscal Year Annual Research Report
History of star formation in the universe with high sensitivity observation of supernova relic neutrinos
Project Area | Unraveling the History of the Universe and Matter Evolution with Underground Physics |
Project/Area Number |
19H05807
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
関谷 洋之 東京大学, 宇宙線研究所, 准教授 (90402768)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
坂口 綾 筑波大学, 数理物質系, 教授 (00526254)
竹内 康雄 神戸大学, 理学研究科, 教授 (60272522)
鈴木 良一 国立研究開発法人産業技術総合研究所, 計量標準総合センター, 首席研究員 (80357300)
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Project Period (FY) |
2019-06-28 – 2024-03-31
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Keywords | 宇宙史 / 超新星爆発 / ニュートリノ / 星形成 / 低放射能技術 |
Outline of Annual Research Achievements |
過去の宇宙の進化の中で起こった超新星爆発によって生成され現在の宇宙に蓄積されている超新星背景ニュートリノの初観測を目指し、引き続きガドリニウム(Gd)を導入することでアップグレードしたスーパーカミオカンデ(SK-Gd)の運用と観測を行った。0.03%Gd濃度でLinacを用いたエネルギー較正を検出器全体にわたって実施して、エネルギースケールを決定した。そして導入したGdのよる中性子捕獲による逆ベータ崩壊反応の同定を利用した超新星背景ニュートリノ探索の解析を行った。まず0.01%濃度での552日分の観測データを従来の手法で解析した結果、それまでの純水で運用していた10年以上の観測データに匹敵する超新星背景ニュートリノのフラックスに対する制限を得た。次に機械学習を用いたより効率的な手法を開発し、中性子の同定効率を45%程度まで上昇させることに成功した。さらに主要なバックグラウンド源である大気ニュートリノによる中性カレント反応による準弾性散乱イベントを削減させる手法も確立した。これら開発した解析手法を0.03%Gd濃度での観測データへの適用し、現状予備的な結果であるが、13MeV以上のエネルギー領域で世界でも最も厳しい制限を導出した。一方、超新星爆発ニュートリノを検出した際の方向決定精度の向上も果たした。10kpcでの超新星爆発に対し3.7度の精度の方向情報を1.5分以内に発出できるようになり、NASAの運用するGeneral Coordinates Networkを通じて様々な波長の望遠鏡へアラームを出せるようになっている。これにより超新星爆発におけるマルチメッセンジャー天文学に決定的に重要な役割を担うこととなった。 Linacの開発については10MeVの電子加速に成功し、ラドン除去については硫酸ガドリニウム水溶液での膜脱気の運用に成功した。
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Research Progress Status |
令和5年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和5年度が最終年度であるため、記入しない。
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